夢を実現するためのキャリアプランニング【短期連載第2回-ライフバランスのチェック】
2015年01月27日
コラムさて、ここからは実際に、キャリアプランニングを実践した海外で活躍する選手の体験談を紹介します。
キャリアプランニングを実践して①:福田蓉素希氏(アルビレックス新潟バルセロナ選手/サッカー留学コーディネーター)
アルビレックス新潟バルセロナ(以下、ANB)への参加を決めた時点で、ある程度のキャリアは描けていました。ただ、それは1人でイメージしただけのもので誰かに相談したり共有したりすることはありませんでした。バルセロナでキャリアカウンセラーと出会って初めて自分のキャリアプランを一緒に作るパートナーができたのはとても心強かったです。
現在、ANBでの2シーズン目の真最中ですが、昨シーズンとは違います。まずすでに2シーズンを経験しているので、このカテゴリーで起こりうる問題が想定内になっています。私たちが戦っているカタルーニャ4部では、バルセロナとは言え、綺麗なポゼッションサッカーをしてくるチームばかりではありません。
また、審判は主審のみで、線審はいません。その中で、相手の汚いプレー、試合を壊すプレーや審判が裁ききれない部分に対しても冷静に対処できるようになりました。もうひとつは言葉の面での向上です。1年間ANBでの活動にしっかり取り組んできたことで、今では通訳なしで監督や選手とコミュニケーションが取れます。監督に1年間叩き込まれ体で覚えた戦術に加え、直接言葉を交わせる機会が増えたことで、より戦術理解度が増しています。
プレー以外では、現在ANBのスポーツコーディネイターとして、個人短期留学とチーム遠征の事業にチャレンジしています。1年間で築いた人脈を基に、現地チームのコーディネーターとの交渉やチーム遠征での対戦相手のマッチング、大会本部とのやり取りなど、選手のサポート業務を行っています。1月から渡西されている短期留学生には、有資格者監修の下でキャリアカウンセリングも行っています。
将来の目標は、サッカービジネスを通して世界に通用する人材に成長することです。人格、言葉、振る舞い、全てにおいて世界のどこで誰と仕事をしても対等に渡り合える人間になります。そして自分が創りあげたもので日本サッカー界に貢献します。欧州のサッカー界に身を置き、日本人サッカー選手に対する様々な問題が見えてきました。
例えば今シーズンは、移籍や登録の問題で日本人サッカー選手のプレー時間が奪われていましたし、未だに出場できない選手もいます。自分が力をつけて素晴らしい可能性を持った選手達の世界への挑戦をサポートし、どんな問題が起きても解決してあげられる人物になります。

(写真提供●福田蓉素希氏)
何となくやりたいと思っていたことは、言葉にすることで具体的なイメージに変わります。私たちのようなキャリアカウンセラーは、選手一人ひとりの話を注意深く聴いてキャリアプランニングのサポートをして、選手と同じ目線で一緒に歩むことで選手を励まします。(第3回では、目標の設定についてお話しします)
プロフィール
永松旬
(ながまつ・じゅん)

1974年東京生まれ。筑波大学大学院体育研究科修士課程スポーツ健康システム・マネジメント専攻修了。ビクトリア大学大学院(オーストラリア)で、スポーツ選手を対象としたキャリアカウンセリングの国際資格「Graduate Certificate in Career Counselling for Elite Performers」を2010年に日本人として初めて取得。JFAアカデミー福島、アルビレックス新潟バルセロナでキャリアカウンセリングのプログラムを立ち上げ、サッカー選手を支援する。スポーツ用品メーカーのマーケティング担当、国立スポーツ科学センターの研究員等を経て、2013年よりESADEビジネススクール(バルセロナ)に在籍。
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