夢を実現するためのキャリアプランニング【短期連載第3回-目標の設定】

2015年01月30日

コラム

海外で活躍する選手の体験談

 さて、ここからは前回と同様に、実際にキャリアプランニングを実践した海外で活躍する選手の体験談を紹介します。


キャリアプランニングを実践して②:佐枝 篤 氏(アルビレックス新潟バルセロナ選手/CF Gavaコーチ)

 キャリアカウセリングという言葉は以前から耳にしたことはありましたが、実際に経験したのはここバルセロナに着いて少し経った頃でした。大きな希望を抱いてバルセロナに着いたものの、右も左もわからない状態でただ与えられた練習や試合、イベントをこなす日々に慣れてしまっていました。

 そんな中で、私の初めてのキャリアカウセリングがスタートしました。私の場合、ある程度中期的・長期的な目標ははっきりしていました。そこで、ライフバランスの把握や価値観の明確化などの作業を通じて、目標を達成するために今の自分に足りないものや自分のストロングポイントをはっきりさせていきました。簡単に言うと、自分の頭の中に乱雑に散らかっていた本を本棚に一冊ずつ整理していったイメージです。

 このキャリアカウセリングのおかげで、私は異国の地でも自分を見失わずに夢に向かって着実に近づいていると確信しています。私は今バルセロナに残りスペインコーチングライセンスの取得、また地元の町クラブで子供の指導に当たっています。

 将来の目標は、40才で自らクラブを立ち上げ、日本一のサッカークラブに育てることです。キャリアカウンセラーが言った、「本当に自分の夢を叶える人は、ぼんやりと将来について思い描くのではなく、自分が何処にいて、誰が周りにいるかまで鮮明にイメージできている」、という言葉を今でも覚えています。自分の将来像は、まだ白黒のイメージですが、カラーで鮮明にイメージできるよう、バルセロナで一歩ずつ、自らのキャリアを自分のペースで進んでいきます。

佐枝氏の活動
(写真提供●佐枝篤氏)


 何から手をつけていいのか分からないときや、逆にやるべきことがたくさん見つかったときは、優先順位を付けて行動して下さい。例えば、サッカーに限らず、どんな分野でも、世界で活躍するためには自分のストロングポイントを活かして勝負することが必要です。自分の良いところ、得意なことを見つけて伸ばしていくことで、自信も生まれます。


プロフィール
永松旬
(ながまつ・じゅん)

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1974年東京生まれ。筑波大学大学院体育研究科修士課程スポーツ健康システム・マネジメント専攻修了。ビクトリア大学大学院(オーストラリア)で、スポーツ選手を対象としたキャリアカウンセリングの国際資格「Graduate Certificate in Career Counselling for Elite Performers」を2010年に日本人として初めて取得。JFAアカデミー福島、アルビレックス新潟バルセロナでキャリアカウンセリングのプログラムを立ち上げ、サッカー選手を支援する。スポーツ用品メーカーのマーケティング担当、国立スポーツ科学センターの研究員等を経て、2013年よりESADEビジネススクール(バルセロナ)に在籍。

 

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