4種年代にリーグ戦文化が定着するために重要なこととは?

2016年03月16日

コラム

年間を通したリーグ戦のメリット

 プレミアリーグU-11埼玉で2位の成績を収め、チャンピオンシップで準優勝した1FC川越水上公園(埼玉県)の粂川幸司監督も「(年間を通したリーグ戦は)試合数が確保されているので、トライ&エラーを繰り返しながら、あがった課題をフィードバックして次に生かせるという部分で本当にリーグ戦の利点を感じながら戦えた1年間でした」と、リーグ戦に対する見解を示した。

 また、チャンピオンシップを制してプレミアリーグの初代王者となった三井千葉サッカークラブ(千葉県)を指揮した軽込秀樹監督は、この1年間で子どもたちには「一つひとつ、目の前にある試合に取り組もう」と伝えてきたのだという。年間を通じたリーグ戦では、良い時期も悪い時期も必ず訪れる。だからこそ「負けた後に切り替えて、次の試合で何ができるかを意識させることができた」と、子どもたちが自然と成長したリーグ戦だったと語った。

 実行委員長の幸野氏も「(年間を通した)リーグ戦においては、選手にもチームにも必ず浮き沈みがあります。そのなかで成長していくことの重要性、またそういった振り幅を少なくしていくことが成長へとつながる過程だということを僕ら自身(アーセナルSS)が体現できていたのではないかなと感じています」と、手応えを感じている様子だった。さらに、幸野氏はリーグ戦のメリットとして「必ず同じ相手と2回戦うこと」をあげた。

「日本ではグランドの問題もあり、ホーム&アウェーで場所を変えて戦うということはまだまだできていません。ですが、必ず同じ相手と2回戦うことで、試合後の分析に現実味が増すんです。選手は、自分の良かったところや相手マーカーと対峙したとき関係性、そういったものをしっかり考えて反省する。試合後に必ず分析せざるを得ない仕組み作りこそが選手を自然に成長させるリーグ戦になるわけです」と説明する。

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