EUROで躍進したアイスランド。人口33万人の「小さな育成大国」が起こした“奇跡”という名の必然
2016年07月04日
コラム他の育成大国から、積極的に学ぶ姿勢
イングランドも様々な大国を見習って、少しずつ育成改革に取り組み始めた国だ。しかし「育成」に関しては、アイスランドが先輩だ。彼らは「我々のような小さな国にとって、強豪国を真似るのは普通のことだ」といいながら、指導者教育の方法論を着実に他国から学んでいった。
海外でライセンスを取得し、様々な国で学んだ最先端の知識を母国に持ち帰る指導者も多い。アイスランドの指導者が「15歳までの教育なら、世界と勝負出来る」と豪語するだけの結果を残している小国は、「強豪相手でも怯まずに真っ向から戦う、アイスランド国民の気質」と「人が少ない中で生活することで育まれる組織力」の2つを兼ね備える選手を生み出していると評判だ。
アイスランドのBreidablikというチームで指導者として活躍するDadi Rafnssonは、「昨年視察に来たイングランドの指導者は、我々の育成環境を見て言葉を失った。彼は『フットボールの天国』を見つけたかのような表情をしていた」とコメントした。
個人能力をまとめきれなかったイングランドが「組織力」を全面に押し出したアイスランドに敗北したのは、ただの偶然とは言い切れないのかもしれない。彼らの育成は、間違いなく世界のトップクラスを走っている。アイスランドの躍進を「小国の奇跡」で終わらせることは、育成に関わる全ての人間にとって「絶対にやってはならないこと」だ。彼らの奇跡は、選手達と指導者を育成する不断の努力によって成し遂げられたのだから。
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