芸術的FKと老獪さ見せた久保建英選手。それでも本人は「納得いくプレーではなかった」

2016年09月17日

サッカーエンタメ最前線

エリア内で咄嗟の判断。逆をついたシュート

 久保の先制弾に続き、中村敬斗(三菱養和)のスルーパスに反応したキャプテン・福岡慎平(京都U-18)が2点目、菅原由勢(名古屋ユース)のスローインから宮代大聖(川崎U-18)が反転から決めたミドル弾と、前半だけで3点をリード。

 後半突入後も、久保の右CKをGKがクリアしたところに福岡が詰めて頭で早々と4点目をゲットする。さらに久保、途中出場の監物拓歩(清水ユース)、山田寛人(C大阪U-18)が3点を追加。終わってみれば7-0の圧勝。

 森山監督も「こんなに大差がつくとは思わなかった」と驚き半分にコメントした。これだけの圧勝劇が現実になったのも、久保の先制点によるところが大だろう。背番号9がベトナム相手に残したインパクトはやはり絶大だったと言っていい。

 実際、自身2点目のシーンも、非常に角度のない難しい位置からのゴールだった。久保本人は「最初はクロスを上げてみようかと思ったけど、GKが前に出ているのが見えて、『じゃあ、逆を狙ってみようか』と考えた」と話したが、ペナルティエリア内で咄嗟にプレーの判断を変えるのは非常に難易度の高いこと。

 それをいとも簡単にやってしまうのが、世界トップのバルセロナで感覚を磨いてきた少年の老獪さだ。現地ゴアで取材していた海外メディアも、彼の卓越したサッカーセンスを目の当たりにし、舌を巻いていた。

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