10年ぶりのアジア王者の夢は儚く散る。U-16日本代表、強敵イラクに4失点敗退

2016年09月29日

ジュニアサッカーニュース

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(写真●佐藤博之)

 来年のU-17W杯出場権を獲得したU-16日本代表は29日、AFC U-16選手権の準決勝でU-16イラク代表と対戦した。

 25日の準々決勝から前線の選手を入れ替えた日本は、直前まで別メニュー調整が続いていた久保建英をベンチスタートとし、結果に飢える山田寛人を先発起用する。FW登録の選手を4人並べたUAE戦に比べ、若干守備に重きを置いたメンバーを送り出した。

 序盤からイラクに主導権を握られる展開が続き、日本は思うようにゴール前までボールを運べない。相手の積極的なプレッシングに苦しみ、サイドバックまで追い詰められて雑なロングボールに逃げるシーンが目立った。

 すると19分、一瞬の隙を突かれてしまう。菊地健太がペナルティエリア内でクリアしそこなったボールをダウードに拾われ、そのままシュートまで持ち込まれてしまう。ボールはブロックに入った瀬古歩夢の足に当たってコースが変わり、GK谷晃生の頭上を通過してゴールへ。日本にとって今大会初めての失点となった。

 日本は連戦の影響でボコボコになったピッチでも技術力の高さを見せて同点に追いつく。29分、平川怜が中盤でボールを持って顔を上げた瞬間に山田が裏へ抜け出すと、今大会MVP級の活躍を見せる司令塔から絶妙な浮き球のパスが出る。チーム最年長の山田は巧みな動きでDFを出し抜き、冷静にシュートを流し込んだ。

 さらに42分、左サイドで仕掛けた山田はフェイントを交えながらカットインし、相手GKとDFの間にグラウンダーのパスを送る。そこに宮代大聖が飛び込むとGKが一瞬飛び出しをためらい、ボールはゴールネットに吸い込まれた。

 この一連のプレーで宮代はボールに触れておらず、山田の2ゴール目として記録された。なかなかシュートの場面を作れない中、少ないチャンスを確実に生かした日本が前半終了前に逆転に成功している。

 後半に入って59分、日本は右サイドで先発した鈴木冬一に代えて久保を投入する。だが、宮代が2度にわたってシュートをポストに当てるなどなかなか追加点を奪えない。

 そんな中、次のゴールはイラクに生まれた。67分、左サイドの深い位置で先制点を決めたダウードが仕掛け、クロスを上げる。それを逆サイドから折り返され、最後は諦めず詰めていたアブドゥルサダに同点弾を奪われた。

 72分、再びイラクに決定機が訪れる。ダウードが日本の最終ラインを破って、飛び出してきたGK谷までかわしてシュートを流し込もうとする。しかし、守備の要・瀬古がゴールラインギリギリで起死回生のクリア。体を張ってゴールを死守した。

 ピンチをなんとかくぐり抜けた日本だが、悪い流れは続く。80分、瀬古がペナルティエリア内でダウードを倒してイラクにPKを献上。さらに瀬古はこの試合2枚目のイエローカードを提示され退場処分となってしまい、勝っても次の決勝戦は出られないこととなった。

 イラクはダウードがこのPKをしっかりと決め、ついに勝ち越しに成功。逆に日本は10人になってしまい、残り10分を切ってビハインドを背負う。

 最後まで攻め続けた日本だったが、丁寧につなぐのが困難な状況で焦りも見え、後半アディショナルタイムに痛恨のPK献上。これもダウードに決められ、10人でイラクを崩せないまま試合終了の笛が吹かれた。今大会初の失点から4ゴールを許し、アジア制覇を成し遂げることは叶わずベスト4で力尽きた。

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