フットサルは「自分ともう一人を使ってどう状況を打開するか」。北海道コンサドーレ札幌の取り組みが示す“フットサルの価値”

2017年08月31日

育成/環境

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【前回大会準優勝のエスピーダ旭川(北海道)と同様に、北海道コンサドーレ札幌も積極的に選手交代を繰り返していた】(写真●村井詩都)

フットサルとサッカーの“共存”が生み出すものとは

 選手たちも手探りではありながら、一定の効果は感じている。フットサルの練習を採り入れている他チームと同様に、特に狭い局面に慣れることで、自信を持ってドリブルをできるようになるというのが、選手に共通する手応えのようだ。

 主将の秋一星くんは「新しいコーチが来て、いろいろなことを学べた。特に、ドリブルは上手くなったと思う。フットサルは、すぐに前からプレッシャーがかかるので、足下での扱いが上手くなる感じがする。焦って蹴ってもゴールは奪えないし、しっかりとつなごうと思った」と語った。

 また、チームメートの変化も感じている。仲間からオフサイドになることが減ったと言われた成澤晏士くんは「自分のプレーは、だいぶ変わったと思う。最初はパス回しが難しかったけど、少しずつ慣れて来た。周りを見ることができるようになったり、ドリブルでかわしたりできるようになった。方向、強さ、タイミングが良くないと、上手くいかない」と話し、判断の大切さを学んでいるようだった。

 プロサッカー選手を育てるために、フットサルも教える。コンサドーレの新たな取り組みが一定の成果を見せるようになれば、今後、日本の選手育成に大きな影響を及ぼしていく可能性がある。

 それは、サッカー界だけに限らない。豊川監督は「やっぱり、Jクラブに来る子は能力が高い。現状では、Fリーグに元々の身体能力が高くて若い選手が入って来ることは、あまりない。ただ、Jクラブでも全員がプロのトップチームまで進んで行けるとは限らないので、そのときにフットサルという道を残してあげられると、選手にとっても良いなと感じています。フットサルの個人戦術はサッカーに生きるし、Jクラブがフットサルに真剣に取り組んでくれることは、フットサル界にとっても良いと思う。

 例えば、Fリーグのエスポラーダは、北海道の出身者だけで構成されているけど、コンサドーレから入る選手が増えれば、北海道のフットサル界にも良い影響を与えると思う。サッカーとフットサルを分けて(スクール生を取り合うような)敵対せずにやっていける」と話した。育成にフットサルを採り入れたコンサドーレが今後、どのような選手を輩出するのか。非常に楽しみだ。

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(写真●村井詩都)


<関連リンク>
バーモントカップ第27回全日本少年フットサル大会

 

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