風間流“蹴る”の定義。「個人の感覚で決まる」
2017年10月25日
コラムサッカーはボールを足で扱うスポーツ。日常生活で使い慣れていない足を使うからこそ、ボール扱う精度を高めなければなりません。名古屋グランパスを率いる風間八宏監督はサッカーの技術を言語化することに長けた指導者です。10月23日に発売となった『技術解体新書 サッカーの技術を言葉で再定義する』で風間監督はボールを”蹴る”技術について、「個人の感覚で決まる」と語ります。その言葉の真意とは。一部抜粋して紹介します。
文●西部謙司 写真●編集部
『技術解体新書 サッカーの技術を言葉で再定義する』より一部転載
「蹴れない選手には置く場所もない」
「野球の基本はキャッチボールですよね。キャッチボールが出来ないのでは野球にならない。ところが、サッカーではキャッチボールがなかなかできないんですよ」
サッカーボールを足で握ることはできない。バスケットボールやハンドボールならば、手でボールを掴める。ボールを掴んでしまえば、風間さんのいうところの「いま」は自動的に作れるし、「静止画」なんて簡単に出る。パスワークにおいて、サッカーほどミスは起こらない。そこでのミスはほとんどないといっていいぐらいだ。しかし、サッカーではそれができない。風間さんが「止める」を重視しているのは、ボールを掴んでいる状態になるべく近づけようとしているわけだ。
「ダイレクトパスはわりと簡単なんです。決め打ちですから。止めることで「いま」ができるわけで、その時差が余裕を生む。止めることができれば、ダイレクトも生きてくる」
止め方については、点で点を触るのがベスト。ただ、それでボールの運動をオフにできるとしても、どこに止めるかという問題がある。止める位置はどこなのか。
「それはね、それこそ感覚」
なぜ止める位置が「感覚」になってしまうのか。感覚を言語化して認識させ、それをまた感覚へ落とし込む作業にいそしむ風間監督にとって、最初から「感覚」といってしまうのは珍しいことかもしれない。
「止める位置は『蹴る』に関わってくるからです。ところが、蹴るほうはかなり個人差がある。これというのはなくて個人の感覚で決まるからです。逆にいえば、蹴れない選手には置く場所もない」
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