ボランチが知っておくべき「守備の優先順位」。イングランド代表MFが見せる“ボールの奪い方”
2017年12月07日
サッカーエンタメ最前線イングランド代表のジョーダン・ヘンダーソンという選手は知っていますか? かつてドルトムントを率いていたユルゲン・クロップが監督をしているリバプールの主将を務めています。ただ、リバプールにはブラジル代表のコウチーニョのように、ドリブルで相手を抜き去り点を奪うことを得意とする選手が多いため、日本でヘンダーソンを注目している人は少ないかもしれません。しかし、実際の試合を見てみるとボランチとしてクロップ監督が追求するゲーゲンプレスを支える重要な役割をしていることが分かります。今回はそんなヘンダーソンのプレーを参考に、ボランチの守備について考えます。
文●前田快/ジュニサカ編集部 写真●Getty Images
常に相手のトラップミスを狙っているヘンダーソン
ボランチが守備をする上でまず一番最初に優先するプレーはなんでしょうか。それは、『インターセプト』です。相手が攻めようとしているときに、『インターセプト』をすることができれば、相手の守備が整う前に攻撃に移ることができ、得点につながる可能性が高くなります。そのため、ボランチに限らず、守備をしているときは、常に『インターセプト』を狙っていなければいけません。
ただ、得点につながりやすい『インターセプト』を簡単に相手がやらしてくれるわけではありません。また、無理に『インターセプト』を狙って、パスが出ると予測して先に動いてしまうと、相手のパサーに逆を突かれ、自分が開けてしまったスペースを使われてしまい、失点につながってしまいます。
このように『インターセプト』は得点するチャンスを生み出すため、とても重要なプレーですが、失敗すると失点にもつながりやすいプレーなのです。では、『インターセプト』を警戒してくる相手に対してボランチが次に狙うべきプレーはなんでしょうか。それは、『相手のファーストタッチの瞬間』です。
相手からボールを奪うときに、相手のファーストタッチでのトラップミスをいかに見逃さないかが重要になってきます。ヘンダーソンは、相手がトラップミスをしたらすぐに相手にプレスをかけ、ボールを奪いに行っています。このファーストタッチの瞬間に足を出しに行くことがポイントです。
≪ジョーダン・ヘンダーソンのプレー集≫
動画の1分00秒あたりを見てもらうと分かるように、ヘンダーソンは相手のファーストタッチが乱れた瞬間を狙ってボールを奪いに行っています。そして、ヘンダーソンはファーストタッチでボールを奪うことができなくても、ボールを持った相手を振り向かせず、相手の攻撃を遅らせるプレーも得意としています。
ヘンダーソンは、『インターセプト』『ファーストタッチ』『振り向かせない』『ディレイ(遅らせる)』このような守備の原則、優先事項をしっかり守ってプレーしていることが分かります。ただ、闇雲にボールを追いかけ回すのではなく、ボールの取り所をしっかり考えながら動いているのです。
守備をする場面で、しっかり相手にプレスをかけるのは重要なことです。ただ、相手にプレスをかけるのではなく、いつどのタイミングでボールを奪いに行くのかを考えながらプレーすることは、日本のサッカー少年・少女たちに参考にして欲しいプレーです。
>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら
>>ジュニサカ公式Instagramはこちら
>>ジュニサカ公式Youtubeチャンネルはこちら
>>ジュニサカオンラインショップはこちら
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
【第49回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会】出場チーム決定!2025.06.18
-
なでしこジャパン(日本女子代表)、国際親善試合(vsスペイン女子代表)と「E-1サッカー選手権」に臨むメンバー発表!2025.06.18
-
「エリート女子GKキャンプU-15」参加メンバー発表!2025.06.17
-
「東北トレセン女子U-13」が開催!2025.06.10
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.05.21
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.05.21
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.05.21
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.05.21
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 東北トレセンU-13が開催!
- パスやシュートばかりでドリブルしない子ども
- 【第37回全日本少年サッカー大会】決勝大会ジュニサカ取材日記⑥「いよいよ頂上決戦! 技巧の名古屋か、得点力の鹿島か」
- 【第38回全日本少年サッカー大会】石川県大会 決勝フォトレポート&大会結果「豊富な攻撃の形を見せた美川FCジュニアAが、初の石川県代表の座に輝く!!」
- 目に見えづらいスキルを高める方法とは。『危機察知能力』と『オフ・ザ・ボール』の動きの指導方法を学ぶ
- 食べてすぐに運動しても大丈夫! 試合前にとりたい”消化の良い”食事とは?
- 【ジュニアユース セレクション】BLOSSON FOOTBALL CLUB(茨城県)
- 関東選抜メンバー発表!【関東トレセン交流戦U-15】