“101%”の力で挑戦して、子どもは少しずつ成長する。指導者の役割は「達成感を感じさせる」こと
2018年01月24日
コラム
限界を数%超えた目標と継続した挑戦が成長には重要
子どもがすべてを出し切るには、自分の才能を知り、自信を持つこと。
それが必要不可欠です。サッカーを楽しむには、高いモチベーションが必要です。そのためにも指導者は最も喜びを感じられる『ゴール』を意識させた練習メニューを考えます。だからこそ『サラリーマン・コーチ』にならないように、頭を柔軟にしてフレキシブルにしておくのです。
そういうことが、練習メニューを考案する上で大切な『インテグラル・トレーニング』(※魔法2参照)という考え方につながります。もし子どもたちが指導者の課した練習メニューをあまりにもうまくできなければ、ピッチサイズ、味方の人数、敵の人数などを調整し、達成感を味わえるように修正を加えなければならない場合があります。
そのハードルを徐々に上げて目の前のトレーニングに挑戦させることが、自然に子どもたちにとっての目印になっていきます。私は「レベルが高くなるほど技術とか戦術とかよりもメンタルが大事だ」と思っています。挑戦はそのメンタルを強化することに欠かせない要素です。
サッカー人生において、特にジュニア年代の子どもたちは大きな夢、そして目標を大切にしなければなりません。ただ、その夢や目標は現実的なものでなければ挑戦することができません。だから目の前にある挑戦という目印を、常に練習中から思い出させています。
例えば、その挑戦が『ゴールを意識する』ことだとします。
その場合、FCバルセロナのメッシのようなシュートを決めたら「すごいぞ、メッシのようだ」と褒めて上げます。どんな子も有名選手のようだと言われたら嫌な気はしないし、何より褒められたプレーに自信が持てます。育成年代の監督やコーチは、「いかに子どもに自分のプレーの方向性をわかりやすく、目標となるシンボルを立ててあげられるか」が重要になります。決して子供の思いつきで目標を立てるのではなく、その方向性は指導者が順序立てて気づかせてあげるように仕向けなければなりません。そして、それを継続しなければなりません。
そのためには、挑戦が深く関わります。
挑戦とは、100%以上のものを出し切って達成できるものでなければなりません。自分の持つ101%の力を出したときに手が差し掛かるもの、いまの力をほんの少しだけ超えることが極めて大事になります。あまりに大きな目標を掲げてしまうと、子どもたちは心の中で「本当にできるのかよ」と感じてしまうでしょう。監督やコーチが示した目標に対し、子どもが「そうだ、できるんだ」と思える、そのさじ加減は指導者の力量です。もちろん、これは非常に難しいことです。しかし、常に実現できる目標を立てて上げるのは大きな仕事の一つです。
当然、個々によって目標は異なりますし、乗り越える壁も違います。
ただ個々に数%だけ超えられる目標を設定できるかどうかで、チーム力は大幅に変わります。例えば、1週間の練習プランを立てたのに、うまくいかなかったとします。つまり、子どもたちはフラストレーションが溜まって、すべての力が出し切れなかった状態です。しかし前述したとおり、そうならないように、子どもたちのプレーがうまくいくように修正し、しっかり達成感を感じさせるのが指導者の役目です。そうして、ようやく子どもはサッカーが少しずつ上達します。
達成感をどんどん与えると、選手はどんどんやる気になります。
これも、ある程度は指導者が戦略的に行うことです。達成感を与えてモチベーションを高め、うまくするために、どんどんボールに触れる回数、プレーに関わる回数を増やさなければなりません。だからこそ「フットサルがサッカーの上達に役立つ」と大声で伝えているのです。なぜならボールに触れる回数が少なければ、子どもの力をすべて出し切らせることはできませんから。
【連載】ミゲル・ロドリゴが教えてくれた「才能を引き出す」11の魔法
<プロフィール>
ミゲル・ロドリゴ
1970年生まれ。スペイン・ヴァレンシア出身。イタリアのルパレンセ・パドヴァやロシアのディナモ・モスクワ、スペインのカハ・セゴビアなどで指揮を執った経歴を持つ。2009年6月〜2016年2月までフットサル日本代表監督を務め、その後、フットサルタイ代表監督に就任し、現在はフットサルベトナム代表監督として手腕を振るう。FIFAインストラクター、スペインサッカー協会フットサル指導者資格を保持。
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