家族内コミュニケーションは「価値観の共有」。ジュニサカMIPに見る“親子の会話”

2018年03月26日

コラム

人間の個性は人それぞれあるものです。それは先天的なものもあれば後天的なものもあるでしょう。では、人が人格を形成していくうえで骨格となる部分は何が影響するのでしょうか。それは幼少期に多くの時間をともにする「家族」が大切なのは明らかです。今回は、2月に行われた『SAMMY SOCCER PROJECT フィールドプログラム』でジュニサカMIPに選出した須田耀介くんを追取材。そこから見えた“とある家族のカタチ”を紹介します。

取材・文●山本浩之、写真●ジュニサカ編集部 協力●サミー株式会社


子どものコミュニケーション能力を高めるには

『SAMMY SOCCER PROJECT フィールドプログラム』は、サミー株式会社が、サッカーを通じ、子どもたちに夢と感動を届けるために立ち上げた新しいプロジェクトで、第一回目となるイベントが、2月25日(日)にMIFA Football Park(東京都江東区豊洲)にて開催された。

 ヤングアスリート(子どもたち)向けサッカークリニックでは、元日本代表の鈴木啓太氏が講師を務め、小学校の低学年(1、2年生)と中学年(3、4年生)を対象に行われた。

 低学年であればプレ・ゴールデンエイジのU-8年代であり、中学年になるとゴールデンエイジに向けてスタートするU-10年代にあたる。プレ・ゴールデンエイジとゴールデンエイジについては、日本サッカー協会が発行する「JFAキッズ(U-8/U10)ハンドブック」の中で次のように解説している。

■プレ・ゴールデンエイジ(U-8年代)
「この年代に続くU-10年代は、一生に一度だけ訪れる、さまざまな動作を即座に身につけてしまうことのできる「ゴールデンエイジ」と呼ばれる年代です。大人になってからではなかなかうまく覚えられないような動作もこの時期にはあっという間に覚えてしまい、しかもそれは一度身につくとなかなか失われないという特徴を持っています。有意義な「ゴールデンエイジ」を迎えるためにも、その前段階である「プレ・ゴールデンエイジ」で、いろいろな動作を経験して、最適な準備を整えておきましょう。」

■ゴールデンエイジ(U-10~U-12年代)
「U-10~U-12年代は心身の発達が調和し、動作習得に最も有利な時期とされています。集中力が高まり運動学習能力が向上し、大人でも難しい難易度の高い動作も即座に覚えることができます。「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、世界中どこでも非常に重要視され、サッカーに必要なあらゆるスキル(状況に応じて技術を発揮すること)の獲得に最適な時期として位置づけられています。」

 つまり『SAMMY SOCCER PROJECT フィールドプログラム』は、こうした心身の発達に重要な時期にある子どもたちが参加対象だった。実際に鈴木啓太氏のクリニックでは“考えてサッカーをする”ことを中心に、プレ・ゴールデンエイジからゴールデンエイジに向かう子どもたちの思考力を伸ばすためのアプローチがなされた。

 ミニゲームの時間には、少人数のグループに分かれた子どもたちにゲームの進め方や戦い方などを考える時間を与え、言葉によるコミュニケーションで自分のアイデアを表現させていた。そんな子どもたちの輪に近づいて、様子を見聞きいていると、積極的に発言する子もいれば、聞き役に徹している子もいた。

 今回、ジュニサカでは低学年と中学年で各一名のMIP(優秀選手)を選ばせてもらったが、その小学1年生の高橋琉以くんと小学3年生の須田耀介くんは、仲間とのコミュニケーションを積極的にとっている姿が目を引いた。あとで話しを聞いた時にももちろん二人はインタビュー慣れなどしているはずもないのに質問に対して緊張することなく、スラスラと答えてくれた。

 その『SAMMY SOCCER PROJECT フィールドプログラム』から2週間が経って、須田耀介くんと父親の康嗣さんに再会することができた。康嗣さんに“父親と息子”をテーマに話しを聞いてみたかったのだ。

ジュニサカMIP02

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