8人制にインサイドハーフ型の「1-3-1-2-1」はどうか?アトレティコU-11が実践した考えるサッカー
2018年07月18日
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【アトレティコ・マドリーU-11を指揮するハビエル・ペニャス・ドニャ監督】
「重要視しているのはボールポゼッション」
――アトレティコ・マドリーではどのようなフォーメーションが組まれていますか?
「GKから1-3-1-2-1というフォーメーションを採用しています」。
――そのフォーメーションを採用する狙いを教えてください。
「まず我々(アトレティコ・マドリー)が重要視しているのはボールポゼッションです。ボールをたくさん保持して、パスを回すということを大切にしているので、ボールを失わないようにこのフォーメーションを取り入れています」。
――選手たちのなかで何か約束事はありますか?
「このフォーメーションとはあまり関係ないのですが、まずは試合を楽しむということを約束事に入れています。アトレティコ・マドリーの選手として試合ができるということは、とても大きなことなので、それらを大切にすること。それと、このフォーメーションを取ることで、自分たちがポゼッションをする上で優位に立てるということは(選手に)伝えています」。
――スペインのリーグ戦ではどのようなフォーメーションを採用していますか?
「今、U-11カテゴリーでは11人制で試合を行っています。11人制では1-4-3-3を採用しています」。
――アトレティコ・マドリーのトップチームは4-4-2というフォーメーションを組んでいますが、育成年代ではなぜ4-3-3を採用しているのでしょうか?
「基本的にU-18より下の年代の場合は1-4-3-3にしています。U-18以下の場合は選手を育成することに主体に置いているのでこのフォーメーションを取りますが、トップチームは勝つことを目指しているので1-4-4-2というフォーメーションにしています。なぜ、1-4-3-3にするのかというと、ボールを保持してパスを回すことを重視しているからです。きちっとコントロールして、ボールを回せるようにするためにこのフォーメーションにしています」。
――アトレティコ・マドリーの試合を何試合か拝見しましたが、まだ11歳という年齢にも関わらず、自らが考えてポジションチェンジを行ったりと流動的に動いているプレーが印象的でした。
「中盤の選手は考えながら自由に動いています。パスを出そうとしたときに(ディフェンダーが)パスカットにきた場合、自分の意志でポジションを移動すればスペースが生まれてパスが通るということを頭の中で理解して再現ができる選手になってほしいので、考えてプレーすることを重要視してトレーニングをしています」。
――自らが考えてプレーしていくためにアトレティコ・マドリーではどのようなトレーニングをしていますか?
「基本的にトレーニングをするときはゲームを必ず取り入れています。ゲームの中で選手自身がどのような動きをするべきかを理解させるように(指導者は)努めています。ボールを持っている選手がどのようにしてパスカットにくる選手を避けてボールを回すのか、ボールを持っていない選手はどう理解して、どう動けるのかということをゲームの中で理解させます。多くの判断をしていくなかで理解をさせていきます」。
――ゲームの中で、指導者はどのようなコーチングをしているのでしょうか?
「明確な答えはだしません。私たち指導者はするべきことは選手に伝えますが、その結果がどうなるかは言わずに選手自身に考えさせて理解させています。必要なことはヒントをだすことです。答えは自分で見つけださせます。子どもたちは機械ではありません。順番通りにABCD…と教えていくのではなく、子どもたちがどう理解して、どう判断したら良いのかを自分自身でできるようにしていくことが重要です」。
――最後に育成年代で一番重要視していることを教えてください。
「一番重要視していることは彼らがまだ子どもであるということです。トップチームの選手を扱っているわけではありません。私は子どもたちのあらゆる将来を考えています。このチームの中でもプロになることができるのは1名ほどしかいません。だからこそ、スポーツと勉強の両方を両輪にかけて学んでいくことが大切です。そうすれば、例えトップチームに辿りつけなかったとしても将来的にはしっかりした大人になることができます。そういったことも含めて子どもたちを育てています」。
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