女子サッカーの未来――。ヤングなでしこの背番号10・長野風花が見つめる”世界”と”目標”

2018年08月29日

インタビュー
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AMMAN, JORDAN - OCTOBER 21:  Players of Korea DPR challenge Fuka Nagano of Japan during the FIFA U-17 Women's World Cup Finale match between Korea DPR and Japan at Amman International Stadium on October 21, 2016 in Amman, Jordan.  (Photo by Boris Streubel - FIFA/FIFA via Getty Images)

スピードとパワーに圧倒された北朝鮮戦

――長野選手には、他の選手にはない2つの特徴があります。一つは縦パスです。男子を含め、ボランチは横パスで安全に試合を作る選手が多い中、狭いスペースでも鋭く縦パスを供給します。それは意識してプレーしているのですか?

長野「すごく意識しています。横パスやバックパスは安全なプレーだけど、誰でもできるプレーです。でも、ゴールに直結するのは縦パスからが圧倒的に多いです。ボールを持ったら後ろを向かず、前を向いてパスラインを探すようにしています」

――縦パスを意識するようになったのはいつ頃からでしょうか。

長野「ボランチをやり始めた中学3年生の頃です。小学校はフォワード、中学に上がってからはトップ下になり、中3でボランチに固定されるようになりました。最初の頃は後ろに下げることも多かったですが、やりながら『相手にとっては怖くないな』と思い、縦パスを意識するようになりました。でも、前を向けないと縦パスは出せません。だから、後ろからのパスに対し、相手ゴールに背を向けた状態だと前にボールを蹴れないから、ボールを受けるときのファーストタッチを練習しました。少し半身になることであったり、スッとターンすることであったり…体の向きとファーストタッチはかなりトレーニングを積みました」

――足の裏を使うことも多いですよね。

長野「足の裏もたくさん練習して自然に使えるようになりました」

――もう一つの特徴はボールへの寄せです。ボランチは少し距離を図り、味方が自陣に戻る時間を作る守備を選択する選手が多い中、2〜3歩ほどボールに対して寄せる距離が短いです。

長野「もちろん、ボールに寄せすぎず、距離を持って攻撃を遅らせる守備の選択肢もあります。ただ自分がボランチとしてパスを出す側にいて思うのは、やっぱりガツガツとボールに対してプレッシャーをかけてくる選手は嫌なんです。正直、ディレイを選択した守備は攻撃側にとって自由で何でもできてしまうと感じます。中盤でボールを支配することは勝敗を大きく左右します。だから、相手から距離を開けずに寄せてボールを奪う守備は心がけてやっています」

――相手が何を嫌がるかを考え、自分たちが優位に立つことを常にプレーの優先順位として高く持っているんですね。その点と少しリンクするのですが、予選グループの最終戦であるアメリカ戦は唯一、先制点を決められています。そのときの状況をうかがえますか。

長野「正直、先制点を決められた瞬間はチーム全体に焦りがありました。でも、すぐに全員で『焦らずプレーしよう』と声をかけ合いました。日本の武器であるいいリズムでのパス回し、ダイレクトプレーをやり続けたら絶対に追いつけるという自信がありました。前半0対1で終わっても後半45分あるから取り返せると思っていました。それは共通認識として持っていました」

――アジア予選を含め、勝てなかったのが北朝鮮です。どちらも決勝で敗れましたが、どんな感想を持っていますか。

長野「日本のほうが進歩したという思いはあります。アジア予選の決勝では、北朝鮮 のフィジカルとスピードとパワーに圧倒され、何もできませんでしたから。ボールを前に蹴って圧力をかけてくるサッカーに全く対応できませんでした。日本のリズムが出せなかった。でも、ワールドカップの決勝では、日本がボールを支配して多くのチャンスを作り、成長した姿を見せられました。とはいえ、北朝鮮との2試合を通じて180分間ゴールを決められませんでした。そこに詰めの甘さがあり、勝負強さに欠けていたのだと課題を感じています」

――北朝鮮を相手にゴールを入れる具体的なイメージはありますか。

長野「ペナルティエリア内の崩し、また、いいテンポでボールを動かして人がどんどん前に飛び出す攻撃を続けたら絶対にゴールを決められたと思っています」

――現在、個人的にはどんなことに取り組んで練習していますか?

長野「点を取ること、ゴールに絡むことに 重点を置いてトレーニングに励んでいます。 スルーパスを磨くこと、細かいところでの崩しの精度はもちろん、シュート練習には力を入れています。ワールドカップでは、シュートが打てる場面でもパスを選んでしまったことも多かったので、いまはゴールが見えたらシュートを打つことに意識を高くもって毎日の練習をしています」

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