女子サッカーの未来――。ヤングなでしこの背番号10・長野風花が見つめる”世界”と”目標”
2018年08月29日
インタビュー
【なでしこジャパン高倉麻子監督】
東京五輪で戦うことが目標
――ワールドカップの舞台で2人の監督の指導を受けました。まず、今大会の楠瀬監督から学んだことは何でしょう。
長野「いつも『自信を持ってサッカーをやってこい』と送り出されていました。球際を激しくなど基本的なこともありますが、『楽しむのが一番だ』とずっと言われていました。いま振り返ると大会前の言葉が思い浮かびます。『このチームは70%のところまで来ている。残り30%を埋めるのはペナルティエリア内の崩しやスルーパスだ。(長野)風花がスルーパスを出せるようになったらチームの質はさらに高まるんじゃないかな』という話をされました」
――なるほど。監督はメッセージを送っていたんですね。では、高倉監督から学んだことは何でしょうか?
長野「90分通してアグレッシブに戦う強さです。前回大会終了後、そう褒められましたが、『1対1の力強さはまだまだだね』と宿題を出されました。高倉さんは、絶対に負けたくないとか、上に行くとか、気持ちでサッカーをしなさいという監督です。いまも試合会場でお会いすると『よかったら、いつでも上(なでしこ)に呼ぶから』と言葉をかけてくれるので、高いモチベーションを与えてくれる存在です」
――ちなみにボランチの選手の中で参考にしている選手はいますか。
長野「憧れはスペイン代表のイニエスタ選手です。同じ浦和レッズに所属する柏木陽介選手の攻撃の組み立て、阿部勇樹選手の守備は勉強になる面が多いです。ほかにも参考にしているのは、川崎フロンターレの大島僚太選手です。攻撃へのかかわり方、ファーストタッチで相手を交わす技術がうまいので、Jリーグの試合ではプレーを追っています。裏に飛び出す動きやパスの出しどころはお手本になります」
――最後に、今後の目標をお願いします。
長野「将来的な目標は2020年になでしこの一員として東京オリンピックを戦うことです。でも、まずは来年1月の全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会で優勝をすること、そして、トップチームでは皇后杯を制することです。個人としてもしっかりと試合に出場し、チームの勝利に貢献していきたいです」
【「U-20女子ワールドカップinフランス」で世界一に輝いたU-20女子日本代表。トロフィーを掲げる長野選手】
<プロフィール>
長野風花(ながの ふうか)
1999年生まれ。東京都江戸川区出身。5歳の頃、兄二人が所属する地元のFCパルティレの練習に行ったことがきっかけで、サッカーを始める。小学生時代は女子クラブの江戸川レディースにも所属。中学生になると、浦和レッズレディースジュニアユースのセレクションに合格し、その後ユースに昇格。2013年に飛び級でU-16日本女子代表に選出され、2014年には「U-17ワールドカップinコスタリカ」で5試合に出場して、優勝に大きく貢献。「U-17女子ワールドカップinヨルダン」でもキャプテンとして、準優勝に導き、MVPに輝いた。現在、韓国の仁川現代製鉄レッドエンジェルズでプレーしている。
>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら
>>ジュニサカ公式Instagramはこちら
>>ジュニサカ公式Youtubeチャンネルはこちら
>>ジュニサカオンラインショップはこちら
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
【第49回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会】出場チーム決定!2025.06.18
-
なでしこジャパン(日本女子代表)、国際親善試合(vsスペイン女子代表)と「E-1サッカー選手権」に臨むメンバー発表!2025.06.18
-
「エリート女子GKキャンプU-15」参加メンバー発表!2025.06.17
-
「東北トレセン女子U-13」が開催!2025.06.10
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.05.21
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.05.21
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.05.21
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.05.21
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- 食べてすぐに運動しても大丈夫! 試合前にとりたい”消化の良い”食事とは?
- 東北トレセンU-13が開催!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- プロフットボーラーの家族の肖像『久保竜彦 ~本気で向き合うということ~』
- 栄養も食事量も“バランス良く”/小学校1・2年生向けの一日の食事例
- パスやシュートばかりでドリブルしない子ども
- 染谷先生のトレセン&セレクション虎の巻「パス&コントロール①」
- 【第94回全国高校サッカー選手権大会】高校サッカー選手のジュニア時代 北海道・東北
- 高校サッカーの名門、滝川第二高校の元監督が説く、育成哲学。『人の心を耕す』が発売!