守備戦術が功を奏するも…柏レイソルA.A.TOR’82がタイのクラブに接戦の末に敗れる/前橋市長杯決勝レポート

2018年09月18日

大会情報

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取材・写真・文●中澤捺生

接戦を制したタイ ウィナーFCが優勝を飾る!

 17日(月)、コーエィ前橋フットボールセンター(群馬県前橋市)にて「第22回国際交流サッカー大会U-12 前橋市長杯」の決勝戦が行われ、タイ王国から参加しているタイ ウィナーFC(以下、ウィナーFC)が柏レイソルA.A.TOR’82(以下、レイソルトーア)を延長戦の末、2-1で下し、優勝を飾った。

 3日間に渡り開催された同大会には54チーム(海外5チーム・国内49チーム)が出場。海外からはタイ王国(2チーム)、韓国(2チーム)、オーストラリアのクラブが参加した。1日目に1次リーグ、2日目に2次リーグ、3日目に順位決定トーナメントが行われ、その中でファイナルの舞台に残ったのはウィナーFCとレイソルトーアだった。

 13時30分キックオフとなった決勝戦。「(タイのチームは)身体能力が高い子が多く、後方から前線にロングボールを蹴って走らせてくることは分かっていたので、そこをどう押さえるかが決勝戦のポイントでした。最初は3-3-2で挑もうとしたのですが、(ディフェンスラインの)底が1枚だと体が大きい14番(Tigerくん)にスピードで抜かれると思ったのでボランチの選手を1枚下げて、2人で対応するようにしました」と大塚信行監督が話すようにレイソルトーアは前半、「4-1-2」というフォーメーションを採用した。

 さらに「ロングボールを蹴らせないように守備の際は縦にコースを切って、パスの出所を限定させようと選手に伝えました」(大塚監督)とレイソルトーアは、ウィナーFCのストロングポイントであるロングボールを封じ込める戦術を兼用した。

 この戦術が功を奏しウィナーFCの破壊力ある攻撃を押さえていたレイソルトーアだったが、前半終了間際に失点を許す。

 カウンターで中央の空いたスペースにドリブルで運ばれると、ペナルティエリア内でポジショニングを取っていた14番・Tigerくんにパスを出され、冷静にGKとの1vs1を沈められた。

 1点をリードされて迎えた後半、「0-1で負けていたので、攻撃的なシステムにしました」(大塚監督)とレイソルトーアはフォーメーションを「3-2-2」に変更。4番・岡田幸成くんを前線に投入し、中盤の枚数を増やして得点を奪いにいった。

 すると、その岡田くんが同点ゴールを挙げる。8番・高野陸くんがドリブルでDFをかわしてバイタルエリアに侵入し、DFを引き付けてラストパス。岡田くんが右足のダイレクトで左隅に流し込みスコアを1-1とした。

「周りが頑張ってつないでくれたボールを決められて良かったです。今まで外していたので、決勝戦でゴールを奪えてめちゃくちゃ嬉しかったです」と試合後に岡田くんはそのときの心境を教えてくれた。その後、レイソルトーアはウィナーFCの猛攻にさらされたものの、守備陣が踏ん張り、延長戦に持ち込んだ。しかし、延長前半に逆転弾を許す。

 レイソルトーアのCKのこぼれ球を拾ったウィナーFCの10番・Makkyくんが左サイドをドリブルで縦に突破し、アタッキングサードに侵入すると左足でループシュートを放つ。GKの手を弾いたボールはゴールネットに吸い込まれた。

 結局、2-1でレイソルトーアを下したウィナーFCが優勝を飾った。

「岡田くんを投入して同点にしたまではプラン通りでしたが、パスの精度やコントロールの精度、イージーミスが決勝戦では目立ちました。そこが最終的な差になりました」と大塚監督は勝敗を分けた原因を冷静に分析していた。

「決勝戦は負けてしまいましたが、国際大会でしかできない経験、日本では味わえない海外クラブの(素早い)プレッシャーや(走る)スピードの早さを体感することができたのは本当に大きかったです。選手全員が海外クラブを含む色々なチームと対戦できて、貴重な経験を積み上げることできました」と優勝トロフィーには届かなかったものの、大塚監督は国際大会を経て多くの収穫を感じていたようだ。それはレイソルトーアだけでない。大会に参加した全チームが大きな経験を持ち帰ったに違いない。

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<ジュニサカMOM>
決勝ゴールを挙げたウィナーFCの10番・Makkyくんは最終ラインの中央でプレーしていました。強靭なフィジカルを生かした守備の対応や、ロングレンジからの強烈なシュートは目を見張るものがありました。また、FWに素早くプレッシャーを掛けられても、キックフェイントでかわしたりと、冷静にプレーする姿が印象的でした。

<関連リンク>
第22回国際交流サッカー大会U-12前橋市長杯

 

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