ミスにも「いいね!」の環境づくり。ポジティブ思考は選手に何を与えるのか?

2018年10月21日

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「何をやっているんだ!」。子どもが失敗(ミス)するとネガティブな声をかける指導者や保護者、選手がいる。否定的な声をかけられると選手の頭の中は真っ白になり、チャレンジしなくなる。「選手主体のボトムアップ理論」を用い広島観音高校サッカー部を2003年に初の全国大会、2006年には全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会で初出場初優勝に導いた畑喜美夫氏(現広島県立安芸南高校サッカー部監督)はどんなときも「いいね!」と言える環境をつくっているという。選手がポジティブ思考になることにどんな意味があるのだろうか?

チームスポーツに学ぶボトムアップ理論』より一部転載

著●畑喜美夫 写真●佐藤博之


チャレンジを評価。失敗の先に成功がある

「失敗することは、悪いこと」と考えることが多いのですが、失敗することは、そのものの発見だったり、気づきだったり、成功のヒントが隠されたりというところにつながってくるものです。

 だから、あえて失敗にポジティブに向き合うことも必要です。失敗すると下を向いてしまいますが、顔を上げて「いいね!」といってしまおうという訳です。これは、育成のうえで、個や組織を育てるキーワードとなります。

 安芸南高校では、試合の公式戦のときは、どんなときも「いいね!」と声を掛け合っています。特に失敗したときやミスをしたときに声を掛け合います。そうすると相手チームは、ミスをしていても「いいね!」とくるのでパワー負けをするのです。不思議なことに、ミスをしたチームの方が勢いづき、試合展開を優位に押すことになるのです。

 練習のときも、意図的に使うことがあります。なぜかというと、失敗はワザとしているわけではないし、一生懸命やった結果なのだから批判、攻撃する必要があるのかということにつながります。怠けた失敗ならともかく、一生懸命やったことであれば、「いいね!」と捉えて、そこから考えればいいのです。

 エジソンは電球を発明する際、一万回の失敗をしたからこそ、電球ができあがったといわれています。だから、一万回の失敗とは考えずに、一万回の発見と考えます。発見や気づきと考えれば、失敗は成功にもっていけるのです。失敗が一万回なければ、電球はできなかったと思えば、失敗を「いいね!」と肯定し、楽しむことができれば、その先に成功があるということです。よくいわれる「失敗は成功のもと」ということなのです。

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