ポイントは「骨盤を立てる」。ドリブル上達につながる身体の使い方とは?

2018年10月31日

コラム

ドリブルを上達させるためにはどうしたらいいのか? その鍵を握るのは「骨盤を立てる」ことだ。「一瞬のキレを出す」と「骨盤を立てる」は通じている。そこで『しゃがむ力スクワットで足腰がよみがえる』(晶文社)などの著書で知られる、えにし治療院院長の中村考宏氏に話を伺った。「骨盤を立てる」ことにどんなメリットがあるのだろうか?

『ジュニアサッカーを応援しよう! VOL.47』より転載

文●鈴木康浩 写真●佐藤博之 イラスト●中山けーしょー


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股関節をフリーにするから素早く動くことができる

 Jリーガーのドリブラーと呼ばれる選手たちを取材すると、ドリブルするときに意識していることとして、姿勢の良さ、をポイントに挙げることが多い。身体のメカニズムを勉強していて、より詳しい選手のなかには「骨盤を立てることが大事」だと具体的に言及する選手もいる。
 
 骨盤を立てる、とは何か。骨盤が立つことでドリブルにどんないい影響があるのか。ここでは身体のメカニズムの観点から話を進めていきたい。『しゃがむ力スクワットで足腰がよみがえる』(晶文社)などの著書で知られる、えにし治療院院長の中村考宏氏に話を聞いた。

 骨盤とは、上半身と下半身を接続する骨格の中心を成すものだ。その骨盤と下半身を接続する脚の付け根の関節が一般にいう、股関節である。

「ドリブラーの選手が『骨盤を立てる』と話しているのは、骨盤に接続する股関節をフリーにするために『骨盤を立てる』ことを指しているのだと思います。股関節がフリーになっていないと、脚を速く回転させることができません」

「股関節をフリーにする」ために「骨盤を立てる」とはどういうことか。
 
 椅子に座ったときの状態をイメージするとわかりやすい。まず両脚の付け根、股関節を確認できるだろうか。このとき股関節の上に乗っている上半身を前へ持っていく。大雑把にいえば、これが「骨盤が立った」という状態だ。するとこのとき、股関節の上には上半身が乗っかっていない状態になる。
 
 これが股関節がフリーになる、という状態を指している。

「この状態がもっとも股関節を動かしやすい位置なんです。欧米系で速く走る選手たちは、みんな上半身が前へといっている。これは重心が前へといっていることを指すのですが、このとき股関節はフリーになっているのです」
 
 両脚の付け根の上に上半身という重いものが乗っていないので、股関節が非常に動きやすい状態になっている。つまり、両脚を速く動かしやすい、ということだ。

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