「重心を落とせ」ではなく「重心を上げろ」。サッカーにおける“骨盤”の重要性

2018年12月17日

コラム

サッカーにおける「骨盤」の重要性

――以前、運動解析をされている先生を取材したことがあります。その先生も母指球を使って踏ん張って動くからケガにつながると言っていました。そして、背骨を蛇行させるように動くという点も松井さんと同じです。先ほどの親指から小指まで使うという話もそうですが、足全体を使えば体も全体的に使うことにつながるので結果として一箇所の負担が減るということですよね?

松井「そうなんです。ケガをしやすい子の特徴は、足の中指を意識して動けていないことにあります。少しでも小指側の方まで体全体の力を伝えることができたらスポーツ障害は改善されていきます。

 サッカー部でもランニングトレーニングが多いチームはたくさん走ります。足指全体を意識せずに、さらに姿勢が悪い状態で走れば負担がかかるばかりです。

 ある高校生に「背中をうまく使った走り方を教えたら、『足だけでなく体全体を使うからこの走り方はすごく気持ちいい』という反応がありました」

――過去ジュニサカWEB(「足の負担を少なくする動き方」ってどんな動き方? 体全体を使った動き方を学ぶ)で取材した時は「足に負担のない、体全体を使った動き方」を教えていただきました。

松井「私だけでなく、フィジカルの専門家の中には理想として思い描く形があるのだと思います。誰の理論が良い悪いの話ではなく、動くことは体全体が連動して行うことなので、ある一部分だけに負担はかからないはずなのです。先ほどの母子球のこともそうですが、それぞれの連動性を意識して動くことが大切だと思います。特にケガの予防に関しては重要なことです」

――フィジカルの専門家も鍛えることを推奨される方と体を使いこなすことを推奨される方といます。個人的には、育成期は「体を使いこなすこと」を覚える時期だと考えています。いろんなフィジカルの専門家に取材しますが、使いこなす側のトレーナーは体の構造をマニアックにまで勉強されていますし、鍛える方は筋肉でどう補完するかの考え方で体を捉えていらっしゃいます。だから、トータルでは両方必要なことだと思います。

松井「最低限、筋肉は必要なものです。しかし、必要以上に身につけるとスポーツによってはプレーを難しくする場合もあります。だからこそ基本的な姿勢が大事です」

――松井さんの以前の取材でおもしろいと思ったのは、立っている姿勢でそのまま前に進むのではなく、背骨が蛇行しながら前に進むという点でした。それが人間の体の構造として負担のない動きの流れだ、と。

松井「とにかく足だけで走らないということです。背骨を使って上半身と下半身を連動させ、体全体の力で前に進むことが重要です」

――基本的な姿勢をどう教えるのですか?

松井「骨盤が重要です。骨盤は前に傾けたらいいわけではなく、ニュートラルな状態を作らなければなりません。前に傾けすぎると背中が張ってくるので、お尻を少し上に引き上げる状態を作ってあげるといいと思います。多くの方はお尻が下に落ちているので、少し上に引き上げる意識を持たせます」

――最近は姿勢や体の使い方に注目する人も増えてきました。

松井「サッカーは走ることが目的ではありません。いかに疲れず、負担なく、瞬間的に動けるような走りができるかが大事です。だから、地面とケンカするように踏ん張って走ることは足に負担をかけてしまいます」

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