受け身にならず主導権をにぎる。マンツーマンではないDFの概念

2019年04月05日

育成/環境

ゾーンディフェンスは相手がどう動こうと関係ない

「ところが、ゾーンディフェンスならばそうはならない。相手がどう動こうと関係ないからです。自分たちの守備のポジションは、まずボールがあって、それに伴った味方の位置に連動して決まる。だから自分のマークが自由に動き回っていても、ボールホルダーにしっかりプレッシャーがかかっていて、ボールが前方へ供給される可能性がなければ、ディフェンスラインの背後を狙う相手フォワードも『はい、行ってらっしゃい』という感じでマークを離してしまっていいんです。

 その後ボールホルダーへのプレッシャーが外れ、そこにボールが出たとしてもオフサイドだから問題ない。その理解が全員にあってチームが機能すると、自分たちが主導権を握ってディフェンスラインを決めることができるんです。僕も最初はバクスターにその守備の方法を言われたときは、『そんなわけないでしょう?』と思ったんですよ。

 ところが実際にプレーしているうちに、本当に、味方の守備位置を見ながら自分の守備位置が決まる感覚が持てた。相手の動きは一切関係ない。今まで敵の位置で守備者の位置が決まっていたものが、味方の位置によって守備者の位置が決まってしまった。地動説と天動説ではないけれど、従来の発想とは180度異なる考え方なのだから、従来の発想を転換して受け入れないと実践でプレーするのは難しいと感じたんです。

 そして自分が守備をやるのならば、この守備の方法論のほうが楽しいと思えた。サッカーはよく攻撃の場面で、クリエイティブなプレーをする、と評される選手がいるじゃないですか? でも、僕は攻撃の場面だけしかクリエイティブなプレー出せないとは思わない。守備においてもクリエイティブさやインテリジェンスは絶対に必要で、それが表現できる選手こそ価値がある、存在意義があると思うんです」

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