土日でたまった疲労を回復!「疲れを残さない」食事メニューで全力サポート

2019年05月14日

フィジカル/メディカル
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疲労回復のカギを握るビタミンB1、亜鉛
 
 ここまで「タンパク質」「エネルギー」の補給について説明してきましたが、エネルギーが多く使われた日には、エネルギー代謝に関わる「ビタミンB1」も多く使われていることを知っていますか?
 
「試合の翌日は疲れを引きずってしまってなかなか起きられない」という子も多いようですが、ビタミンB1が不足すると疲労感が平日の学校生活にも影響を及ぼすこともあるでしょう。そこで、疲労回復のカギを握るのがビタミンB1、亜鉛(などのミネラル類)なのです。
 
【例えば、ビタミンB1を多く含む食材】
豚肉/ゴマ/ナッツ/ウナギ/大豆/青のり…etc
 
【例えば、亜鉛を多く含む食材】
カキ/豚レバー/アサリ/シジミ/ウナギ/イカ/高野豆腐…etc
 
05food02_ph02のコピー
 
 5月は夏に近づくに連れてグングンと気温が上がっていく時期です。まだ暑さに適応できていない子どもたちが長く屋外で過ごすことで、汗とともにミネラルが流れ出し、体内のミネラル不足を招きます。
 
 特に成長期の子どもにとって不足しやすいのが「亜鉛」です。タンパク質や糖質の代謝に深く関わっており、発育の促進や味覚の形成にも関わる大切なミネラルです。貝類や魚介類に多く含まれているので、スーパーに売られている食材を活用してみてください。
 
 私が試合後のジュニア年代の子どもたちに夕食を提供するのなら、こんな考え方で食事メニューを用意すると思います。
 
 まずは、エネルギー源となる主食。日中の活動で失ったエネルギー源を補給する主食は、消化吸収がいいご飯にします。そして、主菜にはタンパク質摂取のためにビタミンB類を多く含む豚肉や、ミネラル豊富な魚介類をセレクト。脂肪分が多い肉類は消化に時間がかかるので、疲労時には脂身が多い肉は避けたいところです。そこには、植物性タンパク質を組み合わせたいですよね。
 
 炭水化物やタンパク質が体の中でしっかり働くためには、副菜で野菜ビタミン類を摂取することも大切です。生野菜だと食べられる量が限られてしまいますが、温野菜にするとたっぷり食べられますし、消化にもいいです。
 
05food02_ph03
※参照:農林水産省ホームページ
 
 この時期の旬の野菜は春キャベツ、新タマネギ、新ジャガイモ、新ニンジンなど、自然な甘味のある食材が多いので、子どもは喜んで食べてくれるはずです。ビタミンと一緒に良質な糖質を摂取できるので、ぜひ副菜に取り入れて下さい。
 
 2回に渡って、「不足した栄養を補う」というテーマで話をしてきましたが、次の5つのポイントを覚えておいてもらえたらうれしいです。
 
1.試合後は、補食で糖質とタンパク質を補給する
2.補食以外のタンパク質は動物性と植物性の理想比率が1:1
3.ミネラルが多く含まれる魚類・貝類も取り入れる
4.温野菜にして野菜の摂取量を増やす
5.サプリメントでなく、食事から栄養を摂取する
 
 試合が集中する時期にはお弁当作りや遠征のサポートなど、お母さん方も一気に忙しくなると思います。家族みんなで5月を元気に乗り切るために、ぜひ子どもにも食卓で食事の大切さを伝え、一緒に丈夫な体づくりをしていってほしいと願っています。
 


【プロフィール】
川上えり(管理栄養士)
海外プロサッカー選手の栄養アドバイスや、FCジュニオールの栄養アドバイザー。海外・国内遠征・合宿帯同や、アスリート向けレシピ制作、子育てママ向けのコラム執筆などで活動中。


 
 

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