決める快感よりも止める優越感。“天井”がないGKの面白さ

2019年05月26日

育成/環境
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Belgium v Japan: Round of 16 - 2018 FIFA World Cup Russia
 
夜10時以降はGKのことは考えない
  
――かなり前向きな考え方をしていかないとできないというか。心が折れたり、あまりにも日が当たらないということで、挫折したりするケースは少なくありません。
 
川島「それも結構、GK文化に関連しているのかもしれませんよね。向こうの若いGKは意外に落ち着いているんです。ミスをしたり、あまりうまくいかなかったりしても、どっしりと構えている。おそらく彼らにしてみれば、自分はまだ若くて経験も浅い。わからないこともたくさんあるのだから、ミスをするのはしょうがないと割り切っている部分もあると思うんですね。そういうメンタリティが浸透しているのもひとつの文化だと言えるし、だからこそときどき、とてつもない若いGKが出てきたりするんでしょうね」
 
――その部分も、日本のサッカー界に一番欠けている部分かもしれないですね。日本の選手は非常に真面目なだけに、必要以上にプレッシャーを抱え込んでしまいがちになる。
 
川島「実際、GKは常に批判されるじゃないですか。でもこれはGKの人生だし、もう変えられないんです。そういうものだから仕方がない」
 
――川島選手の場合は、そういう部分まで含めて一人のGKとして生きていくことを、きわめて前向きに捉えている印象を受けるのですが。
 
川島「ええ。僕はすべてを賭けていますから」
 
――では毎日の生活でも、暇さえあれば、ずっとゴールキーピングのことを考えているようなタイプですか?
 
川島「夜10時以降は考えないようにしています」
 
――それは気持ちを切り替えるためですか?
 
川島「まず考えるときりがないし、それ以上に大事なのは、練習の中で自分が目指しているものの精度をどれだけ上げられるかになってくるからなんです。たとえばある日のシュート練習で、たくさんシュートを止めたとするじゃないですか。でもそこで満足してしまうと、自分がうまくなったという錯覚に陥ってしまう。だから次の日のシュート練習でセービングができなかったりすると、逆に今度は自分がうまくないんじゃないのかなと思い始めてしまう。こういうケースはよくあるんです。むしろ大切なのは、シュートを何本止めたかじゃなくて、自分の中でしっかり基準を決めて、プレーの精度を上げていくことなんです。それができて初めて、飛んできたボールをきちんと止められる可能性が増えていく。そこを追求していかないと、いつまで経っても同じ練習を繰り返していることにしかならないんです」
 

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