偉大なGKになるための“必須条件”は? ジョアン・ミレッが追い求める理想のGK像【GKを準備する】

2019年07月12日

メンタル/教育

連載『ジョアン・ミレッはGKを準備する』。4回目は、ジョアンが求める理想のGK像について話してもらった。これまでの話から「そんな選手はいない」と断言されることを覚悟していたが…。なぜジョアンがGKに「完璧な」技術を求めるのか、その理由の一端を知ることができた。

 
【連載】「ジョアン・ミレッはGKを準備する」
   

通訳●倉本和昌 取材・文●高橋大地 写真●Getty Images、ジュニサカ編集部


  
テアシュテーゲン
   
テア・シュテーゲンは理想的なGKではない?
 
――18-19シーズンのUEFAチャンピオンズリーグは劇的な展開が多くあり、とても興奮しました。(※インタビュー実施は準決勝終了後の5月11日)。最高峰の舞台でのGKのパフォーマンスはいかがでしたか?
 
 準決勝のリヴァプール対バルセロナの2ndレグ。1stレグを0-3で落としていたチーム(リヴァプール)にとって一番大切なのは10分以内にゴールを決めることです。
 
 バルセロナのGKテア・シュテーゲンのセーブはありえません。セーブに意図がなく、ただボールをさわって前に弾いてしまいました。
 
 本来であれば、掌底(手首に近い部分)に当てて、確実に外へボールを弾き出さなければなりません。ボールに触るときにどこの指で触るか、弾いたボールの行く末を決めるのはゴールキーパーなんです。だからボールがどこに行ったのかわからない(リヴァプール戦は前にこぼしてしまい、相手FWに詰められ失点)というのはゴールキーパーとしてありえないプレーなんです。

(※ジョアンはバルセロニスタなので少し怒り気味)
 
――テア・シュテーゲンは理想的なGKではないですか?
 
 いや、足元でのプレーはうまいし、すごく速いですよね。それに、1対1の守備で見せる「止める気合い」はすごいものがあります。
 
――そもそもジョアンの理想のGK像に近い選手はいるのでしょうか? 現役・過去の選手に限らず。
 
 自分の基準でいうと今のところ誰もいません。
 
 なぜか? 例えばJリーグにいるゴールキーパーを10人連れて来るとします。例えばアキ(林彰洋選手/FC東京)は、ハイボールの処理が強み。ガンバ大阪の東口選手は、1対1のアクションがすごく速い。また、別のキーパーはセービングがとてもいい。もう一人はさらに別の長所を持っている。ゴールキーパーを10人集めたら、それぞれ“偶然”にも別々の特徴を持っています。それが長所として目に見える場所に出てきているだけなのです。
 
 だから、理想的なゴールキーパーとは、無作為に集めた10人のゴールキーパーが持っている特徴を全部一人が持っているキーパー、ということになります。
 
――そういう選手は…。いないかもしれません。
 
 問題はキーパーコーチがその選手たちが持っている特徴をどういう方法、順番で教えていけばパーフェクトなゴールキーパーになっていくか明確になっていないからです。
 
 つまり『GKを準備する人』の役割・仕事は、自分が指導しているの短所やできていない部分を把握し、それらをできるように仕向けてあげることです。

  

【次ページ】“偉大なGK”の条件

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