ほんの些細な“言葉の言い換え”で、子どもたちに判断力と自信がつく?指導者が気をつけたい言葉の選択

2020年03月27日

育成/環境

サッカーをする上で、指示を忠実に守ることも大切ですが、素早い判断が求められる状況で「自分で考える」ことも必要です。そのために指導をする側ができることは何があるでしょう。たった一文字言い換えるだけで、子どもの言葉の捉え方が劇的に変わってくるかもしれません。LOBØS FOOTBALL CLUBの久保田大介氏の連載コラム、今回は「言葉の言い換え」をテーマに、子どもたちが判断力や自信をつけられる言葉を提案していきます。

文●久保田大介(LOBØS FOOTBALL CLUB代表)写真●ジュニサカ編集部


【前回】「ドリブルしろ!」「パスを出せ!」では伝わらない。選手を最適なプレーに導く“言葉の細分化”


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ほんの些細な一文字でも子どもたちの捉え方を変えられる

 このコラムで伝えたいもう一つの大きなテーマとして「言葉の言い換え」があります。

 ほんの些細な言い換えで、子ども達への伝わり方が劇的に変わってくる。そんな事象を指導現場で自ら体感しており、せっかくなので皆さんにも共有できればと思いますし、もっといい例があれば、教えてほしいなとも思います。

 今回は『も』の効用について。
 
 「を」ではなく「も」

 例えば『ボールを見る』

 と言ってしまうと、ボールだけという限定になるので、ボールだけを見てしまう。

 しかし「を」を「も」に替えて「ボールも見る」という言い方にすれば、ボール以外のものも見る、という前提の文脈になるじゃないですか。

 「ボールだけを見る状況じゃないんだ、他のもの(相手、味方、スペース⋯等)も見なければ」というメッセージが言外に含まれて、子ども達に伝わりやすくなります。

 「は」ではなく「も」

 「◯◯、ドリブルは上手いよね」

 「◯◯、ドリブルも上手いよね」

 「◯◯、パスは上手いよね」

 「◯◯、パスも上手いよね」

 大きな違いですよね。

 「~は上手い」だと「君はそれだけが上手い。あとはそうでもない」というニュアンスで伝わってしまうけれど、「は」を「も」に替えて「~も上手い」という言い方にすれば、子どもにはきっと「コーチは、僕にたくさんの長所があるって思ってくれてるんだ」という伝わり方になりますよね。

 「今のは良いプレーだったな」

 「今のも良いプレーだったな」

 これも⋯大きな違いな気がします。

 ただ「~は」は、僕も思わず言ってしまうことがあります。言った後にハッと気づいて、後悔したり⋯

 たった一文字、たった一音の違いで子ども達を傷つけてしまうかもしれないし、たった一文字、たった一音の違いで子どもに自信をつけさせるきっかけになるかもしれないですね。

 「が」ではなく「も」

 「サッカーは◯◯が大事」

 「サッカーは◯◯も大事」

 もちろん大事なことは一つだけではないので「が」と言ってしまうとそれ限定になるけれど「も」と言い換えればそれ以外にも大事なことはあるんだよ、という文脈になります。

 また、プレー選択の際に「今はパスがいい」「今はドリブルがいい」と言うよりは

 「今はパスもいいね」

 「今はドリブルもいいね」

 この方が、子どもは文字通り「選べる」ことができるので、判断力を養うためにも、やはり「も」の効用は大きいと思います。

 こうして考えてみると、「を」「は」「が」 には「それだけ」「それ限定」みたいなニュアンスで伝わってしまうことが多いけれど、『も』だと、常に「それだけじゃない」「それ以外もある」という意味になるので、選択の連続となるサッカーでは、とても有効な伝え方なのではと思います。

 ましてやこれは国民性なのか教育の問題なのか、親、先生、監督、コーチ⋯といった大人の言うことをそのまま実行してしまおうとすることが多い日本の子ども達には、なおさら「も」を多用してあげて、本人が探し、選び、自身で決めて実行できるという習慣を養うような環境を提供をすることは、日本人の子どもを指導する大人として、大事なキーファクターなのではないでしょうか。

 「これも大事だよ」ってコーチに言われた時に「じゃあ、それ以外に大事なことはなんだろう⋯」って、子どもが自分で考える時間は、決して無駄ではないはずです。


 

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