コーチに必要なマインドセットとは?「知っているつもり」からの脱却と言語化の方法
2022年07月05日
育成/環境指導者には思考・理解を深め、論理的に説明し、選手の納得を取り付ける力が求められる。では、なぜそのような力が必要なのか、そしてどうのようにそのような力を養うのかを、本日発売される『スポーツで役立つチームワークの強化書 「個」を生かすチームビルディング』から紹介する。
著●福富信也 写真●Getty Images
言語化の重要性
「問いかけの重要性」と内容がリンクしますが、言語化することは思考を深めるうえで非常に有効な手法になります。
「『知っているはず』のことなのに、言葉にしようとしたらうまく説明できずに詰まってしまった…」そんな経験はありませんか。
果たしてそれを「知っている」と言っていいのでしょうか。
たとえば、子どもに「宇宙って広いんだよね?」と聞かれれば、胸を張って「そうだよ。広いよ」と答えますが、「どのくらい広いの?」と聞かれればたちまち言葉に詰まってしまい、思考はストップします。
日々、目的をもって生きているつもりでも、改まって「あなたの人生の目的は?」と聞かれたら、多くの方は言葉に詰まってしまい、思考はストップします。
結局私たちは、言語化できなくなった時点で思考がストップするという宿命にあるようです。
逆に、本当に知っていることは言語化できるのだと思います。言語化が行き詰ったら思考はストップするわけですから、言語化 は思考・理解を深めるための有効な手法ということです。
思考を深めたいとき、自問自答がおすすめです。自分で問いを立て、自分で答えを探り、言語化する。この繰り返しで、思考・理解はどんどん深まります。
語彙が豊富な人は、様々な表現を用いて自分自身に問いかけることができ、結果的に言語化に成功し、思考を深めることができ るのです。語彙量と思考力は比例するのだと思います。
少年サッカーの現場では、しばしば「サイドから攻めろ!」「外にクリアしろ!」という指示がまるで定型句のように飛び交っていますが、「なぜ攻撃はサイドなのか?」と自問自答して整理してみると、選手たちへの伝え方も変わるのではないでしょうか。
コーチ自身が思考・理解を深め、論理的に説明し、選手の納得を取り付ける力が必要なのです。
しかし、思考・理解を深める習慣がない人たちは選手に上手な説明ができず、おまけに暴力という手段も失ったため、選手への無言の圧力や態度での威嚇など、ゆがんだ形で発散することになります。
コーチが自問自答を繰り返し、「知っているつもり」から脱却し、言語化して説明できる状態にまで整理することが大切です。
つづきは『スポーツで役立つチームワークの強化書 「個」を生かすチームビルディング』からご覧ください。
【商品名】『スポーツで役立つチームワークの強化書 「個」を生かすチームビルディング』
【発行】株式会社カンゼン
2022年7月5日発売
【書籍紹介】
日常に隠れた“成長の種”を見逃さない!
一体感は“背後のチーム”が鍵を握っている
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ストーミング(混乱期)はチームの成長痛 etc……
チームづくりの着眼点を知り状況に応じた解決策を生み出すことができる!
スポーツ版チームビルディングの教科書。
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