シュツットガルトアカデミーが大切にする4つの考え方。「解決策を自分たちで見つける」育成方針とは?

2023年06月28日

育成/環境

日本は「子どもが自由に笑えるといい」

 キルク監督はサッカーで指導者を務める傍ら、20年以上にわたって教師を務めてきた。その経験から、「ここでの役割はコーチとして子どもたちを成長させることですけど、それより大きな意味があるのは彼らが人生における道を探すことだと捉えています」と教育的な側面の重要性を強調する。

「私個人として重視しているのは人間的な成長。なぜなら、人としてのベーシックとなるのはキャラクターだからです。それをベースにしたうえでフットボールの技術を成長させるというのが基本的な考え方です」

「今回は親も来ていますが、両親と離れて暮らすというのも大切な経験です。今日、(ドイツでは)多くの家庭で親がいろいろなことをやりすぎているという問題もある。なので、今回の遠征では子どもたちが自分で自分の荷物を詰めたり、日焼け止めを塗っている。当たり前のことを自分でやることで、責任や自立について学んでほしいと思っている」

 教師としての経験も豊富なキルク監督は、選手の自立を促す環境を大切にしている。自ら考えて実行するという経験は、選手の人間的な成長につながる。ひいてはそれがサッカーにおいても役に立つと考えているのだろう。

 5月にも1度、日本を訪れていたキルク監督だが、それまで日本に来たことがなかったという。「日本人のやさしさとか町の清潔さ、子どもたちの規律正しさを気に入っています」と笑顔を見せてくれたが、「もうちょっと子どもが自由に笑えるといいと思います」とも。長年教師を務めたキルク監督の目は、日本の子どもたちの機微を捉えていた。

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