【バーモントカップ第22回全日本少年フットサル大会】神奈川県大会レポート&結果
2012年11月05日
バーモントカップ第22回全日本少年フットサル大会多摩区FC U-12が3年連続で神奈川県大会を制覇!!

11月4日(日)、神奈川県秦野市総合体育館にて「バーモントカップ 第22回全日本少年フットサル大会 神奈川県大会」の決勝があり、多摩区FC U-12(以下、多摩区FC)がエスタジオ横浜フェニックス(以下、エスタジオ横浜F)を3-0で破り、3連覇を達成した。
「今大会、ぼくたちにとっては、初戦がすべてでした」と多摩区FCのメンバーは口を揃える。対戦相手は同じ川崎市を拠点に活動するFCパーシモンU-12。日頃から、よきライバルとして切磋琢磨している県内有数の強豪クラブに対して4-0の完封勝ちを収めた。「そこを乗り越えてきたから、もう怖いものはありませんでした!」と胸を張る。チームに自信をもたらした価値ある一戦だった。そして勢いあるままに乗り込んできた決勝戦。
それだけに決勝の相手となったエスタジオ横浜Fにとってはやっかいな試合となったことだろう。試合は序盤からエスタジオ横浜Fが個人技を中心に多摩区FCのゴールに迫る展開だったが、あと一歩のところで崩しきることができない。
立ちふさがったのは多摩区FCの守備力の高さだった。ディフェンスの要である3番・遠藤光くんとゴレイロの12番・三池大祐エドワードくんが壁となり、何度も決定機を阻止していたのだ。
やがて6分になって、多摩区FCは先制点の奪取に成功する。エスタジオ横浜Fが攻勢のなか、一瞬の隙をついて、左サイドを突破すると、ゴール前でパスを受けた2番・村井清太くんのシュートがネットを揺らした。「まわりの選手がサポートしてくれるので、本当に楽にシュートを打つことができました」と村井くん。「決めるべきところで決まれば、どこのチームにも負ける気がしません!」との言葉通りに、7分にも相手ゴレイロのこぼした球に反応し2点目をきっちりと決めた。
こうして、多摩区FCが2-0とリードをしたまま前半は終了した。ハーフタイムでの様子は、エスタジオ横浜Fの指導陣が「ラストパスを大切にいこう。ディフェンスの対応が遅れているので気をつけること。チャンスは必ずやってくる。そのときに1点をものにしよう。落ち着いて思いきりのいいプレーをしよう!」と選手に声を掛けていたのとは対照的に、多摩区FCは「立ち上がりは酷かったな」と正地淳一監督は苦笑い。「後半は相手がどう守ってくるかを考えて攻めるようにしよう」と軽く選手に話しかけるにとどまった。
後半になると、エスタジオ横浜Fはゴレイロも最後尾から積極的に攻撃に参加。ときにはセンターライン付近までボールを持ち運び攻撃を演出した。だが、そのエスタジオ横浜Fのフィールドプレーヤーを5人にしての攻撃的な姿勢は、多摩区FCにとって格好の標的となっていた。11分のこと、ゴレイロがペナルティーエリアを飛び出してフィールドプレーヤーとのパスワークに対応していたところを4番・高梨蓮くんがカット。奪ったボールは、エスタジオ横浜Fの無人のゴールマウスに吸い込まれていった。このまま3-0でタイムアップ。多摩区FCが3年連続で全国大会への出場を決めた。
前回の全国大会では、決勝トーナメントに進出しながらも、1回戦で群馬県代表・ファナティコスに6-2で敗れた。前回大会の出場経験もある村井清太くんに話を聞いた。「今年のチームは多摩区FCの歴代チームのなかでも一番強いと思います。技術的なところはもちろんですけれど、チームワークがとてもいいんです」と言う。すると、まわりに他の選手たちも集まってきた。
そう、ちょうど1年前の神奈川県大会で優勝したときの多摩区FCの子どもたちも同じだった。監督にインタビューをしていたら、いつの間にか選手たちに取り囲まれていた。そして、みんなに目標を聞いたら「優勝でしょ!」と返ってきたのだ。だから、今年のメンバーたちにも聞いてみた。多摩区FC史上最強の選手たちの答えはもちろん「優勝」の2文字。子どもたちの声は底抜けに明るかった。
■多摩区FC U-12 高橋広平コーチ
子どもたちはパーシモン戦を重要と考えていたみたいですが、そんなことはありません。確かに初戦は初戦で難しかったが、決勝には決勝の難しさがあるものです。今日は1戦だけでしたが、同じ日にトーナメントを何試合も戦うのと変わりなく普段通りの気持ちで試合に臨むことができました。ただ、そのいつも同じコンディションを保つというのが、子どもたちにとっては一番難しいことなんですよね。決勝戦はコートサイズが少し広かったのですが、練習のときには、コートを広く使うことを意識させているので、うちのチームにとってはプラスに作用したと思っています。
うちは負けず嫌いの子どもが多いので、互いが競い合うことでみんな成長してきました。そしてなんといっても、明るさとチームワークのよさが特徴です。きっと決勝大会でもがんばることができると信じています。
(文・写真●山本浩之)
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