柴崎岳選手が鹿島アントラーズで学んだこと。さまざまな状況に対応するための戦術理解の極意とは

2016年12月20日

インタビュー

柴崎岳選手が今、世界から脚光を浴びている。国内では、青森山田高校時代から注目され、鹿島アントラーズの中心選手として不動の地位を築いてきた。そして先日のクラブワールドカップ決勝(鹿島対レアル)の2ゴールで国外からも注目される存在となった。そんな柴崎選手の言葉から、サッカープレイヤーとして上達するためのヒントを探ってほしい。

(文●清水英斗 写真●Getty Images)

『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.39』より転載


YOKOHAMA, JAPAN - DECEMBER 18:  Gaku Shibasaki(C) of Kashima Antlers celebrates scoring his team's second goal during the FIFA Club World Cup final match between Real Madrid and Kashima Antlers at International Stadium Yokohama on December 18, 2016 in Yokohama, Japan.  (Photo by Etsuo Hara/Getty Images)

「良いポジションからでしか、良い守備はできない」

――柴崎選手の中で、“サッカーの戦術”とは、どういうものだと捉えていますか?

 もちろん、試合に勝つためのものですね。サッカーは11人なので、11人の色があり、そこに監督がいて、チームの戦い方があります。個人戦術もあるけど、11人がそれを合わせるのは、すごく難しいこと。でも、それができたら、すごく強いチームになります。

――鹿島アントラーズでは、どうやってチーム戦術にフィットしたんですか?

 僕はどちらかというと、守備の戦術を詰め込むことが多かったです。守備はリアクションなので、相手がこう来たら、こうしましょうと、リアクションを整理できているほうが、チームとして動きやすい。そういう意味で、守備戦術があります。僕はもともと、そんなに守備の戦術を持っていなかったので、プロに入ってから覚え始めました。アントラーズというチームが、僕の守備像を作ってくれたという感じですね。

――アントラーズで身につけた守備戦術とは、どういうものですか?

 基本的には、良いポジショニングですね。1年目や2年目は、先輩からもポジショニングのことをよく言われました。良いポジションからでしか、良い守備はできない、と。

――その良いポジションは、どうやって決まるんですか?

 ボールの位置とか、相手がどこにいるかによって、1メートル寄るか、2メートル寄るかも変わってきます。僕は、それは“整理”の部分だと思っていて、場面ごとにどうすればいいのか、整理がうまくできていると、守備をする中でも選手は慌てないし、パニックになることもないですね。攻めている相手を“手のひらで転がす”、そういうイメージですよ。自分が思っている範囲で、すべて事が進むことが、守備にとってはいちばんやりやすい。逆に、そこからはみ出したプレーをされると、「あれっ?」と驚いて、パニックになるんですね。だから、リアクションを整理して、幅を広く持つことが大事ですね。

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