「ミスの原因を正確に把握すること」。メンタルトレーナーに聞く!ゴールを決められる選手になるために必要な心構えとは

2017年09月12日

メンタル/教育

大事な場面でシュートチャンスをつかんでも、緊張して外してしまい、自分を責めてしまう。そんな経験を持つ子ども達や、選手も少なくありません。こうした悩みを解消すべく、海外でのサッカープレー経験を持ち、現在はスポーツの日本代表クラスの選手をサポートしている、森川陽太郎氏(OKラインメンタルトレーナー)にお聞きした、メンタル術を紹介します。

文・構成●三谷悠 写真●編集部

『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.32春号』より転載

 
※この記事は2014年4月24日に掲載した記事を再編集したものです。
 


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ミスの原因を正確に把握することが、本当の自信に繋がる

 シュートにおいて技術的に足りない部分をメンタルで補うことは難しいと言えるでしょう。つまり、練習やゲームで出たシュートミスの原因が、技術なのか、メンタルなのかを正確に把握することが大切です。その判断を誤って、メンタルが原因で起こったミスにもかかわらず、技術的なことに原因を求めて練習を重ねても、本当の自信をつけることはできません。

特にミスをした瞬間は、プロ選手でも即座に判断するのは難しい。子どもたちなら、なおさらです。そのため、あとで振り返ってみるという作業が大きな意味を持ちます。

 たとえば、「あのときは気持ちが焦っていたから、うまくインステップに当てられなかったんだ」と原因を思い出して振り返ることで、自分の現状の実力を正しく把握できるのです。これは、自分に意識を向けることにもつながります。

 すると、試合後から試合終了直後、試合中、プレー直後と徐々に気づく瞬間をリアルタイムに近づけることができ、シュートミスをゲーム中に修正できるようになるのです。緊張に対する認識を変えることも必要です。勝敗のかかった実際のゲームは嫌でも緊張します。このとき、大人や指導者は、「落ち着きなさい」とアドバイスしがちですが、結果として子どもたちに「緊張は悪いもの」という感覚を植えつけることになってしまい、ミスに対して自己否定感に苛まれる悪循環に陥ってしまうのです。

 しかし、本当に必要なのは、緊張していると認識したうえで成功体験を積んでいくこと。「緊張していたけれどシュートが3本打てた。ゴールを決めることができた」という経験を重ねていくと、自己肯定感を持てるようになります。

 実力を正確に把握し、正しいOKラインを設定して、緊張感がある中でもクリアしていく。すると、大きな舞台でも自分本来のパフォーマンスを発揮できるようになるのです。大人や指導者の方は、緊張していてもできたことに対して評価してあげるようにしましょう。

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