超一流アスリートには共通点がある! 身体が目覚める「骨盤おこし」ってナンダ?

2013年04月30日

コラム

 小指で接地できるようになるための効果的なトレーニング方法を紹介しよう。

 ひとつ目は、足をゲンコツの形に握りこむ、というもの。

「足をグーの状態にして、しっかりと小指を握り込みます。実は小指と股関節は非常に連動していて、小指が動けば股関節も動くというほど。でも、小指をしっかり握りこむことができる人は非常に少ない。その力の入れ方すらわからないという子どもはたくさんいるので、足を握りこむ動きを習慣づけることは大切です。二人一組でペアを組んで引き剥がされた方が負け、というようにゲーム感覚でやってみてはどうでしょうか」

【トレーニング1】タオルトレーニング
地面にあるタオルを小指で引っかけて、持ち上げて、落とす、ということを繰り返す。小指が器用に動くように意識を集中させよう。初めはやりづらいかもしれないが、元々誰でもできることなので根気強く取り組もう。

次に、タオルを使った小指のトレーニング(トレーニング1)。

「足でタオルを掴むときに親指で掴むのは簡単ですが、親指ではなく、小指で引っかけて落とす、ということを繰り返します。できるだけ小指を意識して使います」

 もうひとつは、小指で接地することと、骨盤の基準ポジションである「骨盤立位」の状態を意識した、ボールを使った壁のトレーニング(トレーニング2)だ。

「壁とみぞおちの間にボールを挟んで、壁に寄り掛かるように重心を前に持っていき、胸の前でボールを上下に転がします。このとき、身体を支える両足は、小指で接地することを意識します」

メッシもマラドーナも重心は前

 先日、3年連続でFIFA最優秀選手賞を受賞したリオネル・メッシ(FCバルセロナ)。彼のプレーを見たとき、中村先生は「メッシはマラドーナに似ている」と感じたという。

【トレーニング2】壁トレーニング
壁とみぞおちの辺りにボールをセットする。このとき、壁に寄り掛かるように重心を前へ持っていくことがポイント。両膝は肩幅程度に開く。両足は小指で接地することを意識する。スクワットするように身体を上下させて、胸の前でボール上下に転がすことを繰り返す。

「重心の位置がマラドーナに似ているなあと感じました。メッシは他の選手に比べると重心が非常に前なんです。ただし、マラドーナはもっと前ですね。彼は前に倒れて、転がっていくようなドリブルをする。重心の位置がかなり前にあるからです。あのマラドーナのような、ころんころんの胴体で前に倒れていくと、それだけですごい力になりますから。常に前へ追っかけていくような位置に重心があると、股関節も爆発的に回転します」

  スポーツ選手には身体が硬い人が多いというが、骨盤の基準ポジションである「骨盤立位」の状態であれば重心は前へいき、股関節はフリーの状態となって淀みなく回転する。つまり、瞬間的なスピードを可能にするのだ。

「運動とは、どんどん重心を前に移動させていくことなんですよ。メッシも、マラドーナも、揉まれる中で、生き残るための術を自然と身につけてきたはずです。大切なのは、前へ、前へ、という重心の位置ではないでしょうか。それは気持ちの面にもポジティブな効果を生み出すと思いますよ」

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.24春号』掲載

 


 
 

(著者プロフィール)

中村考宏 なかむら・たかひろ

1968年9月25日生まれ。愛知県出身。愛知学院大学卒業後、米田中部柔整入学。卒業後柔道整復師の仕事をしながら中和医療専門学校へ通い鍼灸師、按摩・マッサージ指圧師の資格も得る。柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ指圧師、スポーツトレーナー。スポーツ・股割り研究所所長。 MATAWARI JAPAN代表も務める。DVD『構造動作トレーニング”股割り”を極める』(BABジャパン)、近著『「骨盤おこし」で身体が目覚める 1日3分、驚異の「割り」メソッド』(春秋刊)は好評発売中。

 

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