超一流アスリートには共通点がある! 身体が目覚める「骨盤おこし」ってナンダ?
2013年04月30日
コラム骨盤後傾から骨盤立位へ。これが「骨盤おこし」
「『骨盤後傾』の状態だと、股関節の上に上半身が完全に乗ってしまっています。これでは、股関節を動かそうとする際に、上半身が重みとなって、脚の回転にブレーキをかけてしまう。 つまり、股関節の動きを完全に制限してしまう骨盤のポジションなのです。自ずとその箇所には負荷がかかります。日本人のスポーツ選手は、この状態でありながら、大腿四頭筋や内転筋といった筋肉を鍛えて走力を上げるケースが多いため、脚が太くなってしまう。筋力に頼らないといけないからケガも多くなる。子どもの場合、成長痛などにつながる可能性があります」
この「骨盤後傾」の状態は、日頃の意識を少し変えるだけで、骨盤の基準ポジションである「骨盤立位」の状態に改善できる。「骨盤後傾」を「骨盤立位」の状態にすることが、骨盤をおこす、ということなのだ。
「椅子に座った状態で、お尻の下に手を入れてください。その(写真C)とき、尖った骨の部分を確認することができますか? それが坐骨結節という骨の箇所です。椅子に深く寄りかかるように腰かけると、尖った骨は真下を向きます。この状態が『骨盤後傾』(写真A)。そこから上半身を前へ傾けていきます。すると同時に坐骨結節が後ろにいくのがわかりますか? そうやって重心が前へ移動したときが骨盤の基準ポジションである『骨盤立位』という状態なのです(写真B)。さらに前傾すると『骨盤前傾』という状態。少なくとも「立位」以上に骨盤が前傾することで、はじめて股関節は正しく動き始めます」
姿勢を正そうと背中だけをまっすぐにしてもあまり意味がない。それは「骨盤後傾」の状態のまま、ただ単に背筋に力を入れているだけだ。その姿勢を維持するのは疲れるし、長続きもしないだろう。
「椅子に座る場合でいえば、お尻で座る面積を広くとらないで、太ももの裏で座るようなイメージを持つといいでしょう。同時にハムストリングも効果的に鍛えられるメリットもあります」
多くの人が慣れていないため、この体勢をとると、最初は「これで大丈夫なのだろうか」と思うかもしれない。しかし、例えば、毎日のご飯を食べるときや学校の授業を受けるときなど、この正しい姿勢を意識していくことで、身体に徐々に取り込まれていくはずだ。
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