海外選手には当たり前!? 意外と知らないサッカーと歯の関係

2013年08月01日

コラム

セリエAで活躍する注目選手が歯科矯正をしていることが話題になっているのをご存知ですか? 今やヨーロッパで活躍するサッカー選手は、体のことと同じくらい歯をしっかりとケアしています。最近ではJリーグのトップチームでも、歯科医のチームドクターを持つようになっています。そこでジュニサカでも、横浜F・マリノスのチームデンタリストを担当されている岩本歯科医院の歯科医、白井先生に、ジュニア世代の歯の健康についてお話をうかがってみました。

文●戸塚美奈 イラスト●舌霧スズメ

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.21夏号』P123-126より転載

 


 

ボールを蹴るとき、歯はどうなっている?

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歯はスポーツと密接な関係があります。例えば、重量挙げなど、人間が瞬発力で筋力を出すときは、思いきり歯を食いしばっている状態です。奥歯というストッパーがあることによって、力が出ます。奥歯がないと歯を食いしばることができず、思うように力が出せません。

サッカーで言うならば、思いっきりボールを蹴るときには力が必要ですね。重量挙げほどではないにしろ、蹴るときには歯をぐっと食いしばっているんです。ボールを蹴るときに口を開けている人はいないですよね。このように、スポーツでは、歯は重要な役割を担っているので、「とりあえず虫歯がなければいいや」ではなく、スポーツをしている子には、もっと積極的に歯に関心を持ってほしいと思っています。

体幹や内臓にも影響する噛みあわせ

歯で一番気をつけるべきことは、噛みあわせが正しいかどうかです。噛みあわせが悪いと、歯を食いしばっても最大限の力を出すことができません。それだけでなく、噛みあわせが悪いことで体全体にさまざまな悪影響が出てしまいます。

どちらかだけでしか噛めないと、体の筋肉の付き方も左右で変わってしまい、アンバランスになってしまいます。サッカー選手にとって、特に大切と言われている身体内部の体幹の筋肉にも影響を及ぼすとなれば、噛みあわせが悪いまま放置するわけにはいきません。

また噛みあわせが悪いと、歯並びが悪い→歯がみがきにくい→虫歯になりやすい、という悪循環に陥りますし、噛みあわせが悪いために、よく噛まずに食べるので、唾液の分泌が悪くなったり、しっかり咀嚼せずに飲み込むために、胃に負担がかかってきたりと、内臓にまでマイナスの影響を及ぼします。

今の子どもたちは、固い食べ物を嫌い、やわらかい食べ物ばかり食べる傾向があり、よけい歯並びが悪くなりやすいものです。よく噛まないと、あごの筋肉も鍛えられませんから、つとめて、根菜など固いものを食卓に載せるようにしたいものです。

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