ジュニアのうちから“勝負脳”を鍛えて強い選手になる!!【前編】
2014年02月08日
メンタル/教育脳はウソをつかない。具体的なアイデアが必要
サッカーに例えると、せっかく良いプレーをして絶好のシュートチャンスを迎えても、「ゴールだ!」と思った瞬間に「ただの選手」になってしまい、シュートを外してしまう。いわんや、後半のロスタイムに、あと一歩のところで相手に追いつかれたり、決勝点を決められて負けてしまうのは、まさにこの状態。
「もうすぐ終わりで勝てる」と思った途端に、脳の空間認知知能が働いて、体が自然に力加減を調整し、運動能力も低下してしまいます。これは脳の仕組みがそうなっているからなんです。
脳はウソをつきません。そういうときこそ、「ここでさらに突き放すんだ」「相手は焦っていてスキがあるから、こうやって点を取ろう」など、どうやったらダメ押しができるかという発想を持つことが大事。守りに入るということは、勝つチャンスをゼロにするわけですから、よくても引き分け。「現状維持」は衰退と同じです。
ゴール前の話にしても、自己報酬神経群の仕組みからいえば、ゴールをゴール(最終到達地点)だと思ってシュートするのではなく、「ゴールに到達するバー」ととらえてみてはどうでしょう。すると、「バーの内側のどこを通してゴールを決めるか」という具体的なアイデアが生まれますよね。それが、「ゴールの決め方」「プロセス」にこだわることになります。
子どもの勉強に関しても同じこと。「試験はどうだった?」と聞いたとき、返事が「だいたいできた」では具体性がないわけです。何ができて、何ができなかったかを正確に把握することで、子どもの能力がさらに伸びるんです。「このくらいでいいや」ではなく、「みんなはここで満足しているけど、ボクはもっと先へ行くんだ。もっとスゴイことをやるんだ」という意識を常に持つことで、才能が磨かれるということです。
プロフィール
林 成之
(はやし・なりゆき)
1939年、富山県生まれ。日本大学大学院総合科学研究科教授。画期的な治療法で多くの患者の命を救う、脳外科の第一人者。中でも、脳死寸前の患者を復帰させる「脳低温療法」は、世界にその名を広める大発見となった。2008年北京オリンピックの競泳日本代表チームの選手たちに「勝つための脳=勝負脳」の奥義をアドバイス。北島康介選手をはじめとする日本代表選手団の記録更新に多大な貢献を果たす。著書に『<勝負脳>の鍛え方』(講談社)、『ビジネス<勝負脳>』(ベストセラーズ)などがある。
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