日本代表・山口蛍選手に学ぶ! ボランチに必要な判断力

2014年06月14日

インタビュー

ブラジルワールドカップ日本代表に選出され、初戦のコートジボワール戦での活躍も期待される山口蛍選手(セレッソ大阪)。攻守ともにアグレッシブな働きで存在感を放っていますが、ボランチのポジションは、技術のみならず、的確ですばやい判断が求められます。どうすれば、判断力を磨き、養うことができるのでしょうか。そこで今回は判断力について語る山口選手のインタビューをご紹介します。

文●吉村憲文 写真●Getty Images

『ジュニアサッカーを応援しよう! vol.33夏号』P028-031より転載


ゾーンによって判断の基準は変わる

――サッカーはピッチを3分割して自陣ゴール前から相手のゴールに向かって守備ゾーン、ミドルゾーン、そして攻撃ゾーンとあります。それぞれのエリアで一番必要な判断とは何でしょうか?

まずディフェンスラインでは失点につながらない判断をする。パスをつなぐところがなければ、無理につなごうとせず、シンプルに前に蹴ることも大切です。フリーであればつなぐ。(ミドルゾーンは)後ろに下げるというよりも、攻撃の起点になるポジションなので、第一に前を見ることが大事です。

――では相手ゴール前の場合は?

ゴールを目指す、ゴールに直結するプレーを選択することですね。

――山口選手がボランチをプレーするときに常に心がけていることは何でしょうか?

前の状況を見るようにしています。周りを見ていないと、次のプレーの選択肢が増えません。周りを見ておけば、トラップひとつでスムーズに次のプレーに移れますから。

――子どもの頃はトップ下、今はボランチでプレーしています。判断の考え方は変わりましたか?

子どもの頃は今と違って、人生をかけてサッカーをプレーしていたわけではありません。トップ下だったので、もちろんボールを持てば抜くことを考えていました。ドリブルで相手をかわすことが選択肢でした。でも今はサッカーが仕事でもあるし、命をかけているので、その判断の一つひとつが究極というか、すごく大切だと思っています。

――自分も含めて味方が、例えば判断を間違えて相手に飛び込んでしまい、そこをかわされたりすると、ハッキリと反省点として話をしていることが多いと聞きました。その判断の良し悪しを、チームの中でも共有するのでしょうか?

判断を間違えた選手は一番ミスをわかっています。『(ミスした本人は)なんでいってしまったんだろう』って話していることもありますし、チーム全員ではないですが、それについてみんなで話をしたりもします。

――山口選手は、判断力をどう磨き、指導者からどのように指導をされてきたんでしょうか?

プレーを選択した結果、ミスをして失点に直結した場合は、素直に受け止めましたね。あれは完全に自分のミスだと。指導者はミスをしたときはあまり言わないというか、慰めてくれることが多かったですね。でも自分はその慰めもありましたが、自分でやってしまったミスが「なぜそうなったのか」を理解して、受け止めるようにしました。

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