自ら考えて行動する力がプロの歩みを切り開く 海外フットボーラー・柴村直弥選手の思考力!

2014年08月03日

サッカーエンタメ最前線

柴村選手の思考には育成のヒントがある

 柴村選手は海外挑戦をする際、自分のプレーを編集した映像で売り込みをかけています。それが知り合いに紹介してもらった代理人の目に留まり、交渉がまとまったそうです。映像は自らで編集したそうなのですが、その内容が実に彼らしいやり方です。

「初めて欧州に挑戦するし、客観的に見ればJリーグでも華々しい成績を残しているわけでもありません。単に日本人らしい特徴を見せるための『どんなポジションでもできる器用な選手です』というような映像にはしたくはありませんでした。だから、1対1やヘディングなど自分の武器が伝わる内容にまとめました。僕は映像の専門家じゃないから知り合いに作ってもらうこともできました。でも、自分が納得できるものにしたかったんです。それに映像編集に協力をしてくれる人が毎試合見ているわけではないですから。そうすると修正を頼むのも作業効率が悪いし申し訳ないなと思ったんです。もちろん、客観的な目として、映像の内容はまわりの人にも見せて意見を聞きました」

 自分の実力を客観的かつ多角的にはかれるのは、サッカーという枠だけにとらわれず、さまざまな物事を広い視野で見て考えているからです。そんな思考の持ち主だからこそ、日本人の常識が簡単にくつがえる海外で結果を出し続けられるのかもしれません。

 中学では控え、大学卒業後もすぐにJリーガーになれたわけではありません。でも、常にどんな物事もサッカーのレベルアップにつながると、自らで考え実行に移した結果が柴村選手の“今”につながっています。

 以前、メンタルトレーナーの大儀見浩介先生のセミナーを受けた際、「自我目標志向の選手よりも、課題目標志向の選手の方が成長するというのはデータで立証されています」と言われていました。

 つまり、結果を重視し自らの能力内で行動する自我目標志向の選手よりも、プロセスや努力、新しい技術の習得に重きを置いた課題目標志向の選手の方がより成長できるということです。柴村直弥選手のサッカー人生には、ジュニア・ユース年代で育むべき「自主性のある行動」というヒントが数多く隠されています。


プロフィール
柴村直弥
(しばむら なおや)

1982年9月11日生まれ(31歳)/広島県広島市出身
179cm/78kg/ポジションDF/左利き

2005年~ アルビレックス新潟シンガポール
2007年~ アビスパ福岡
2008年~ 徳島ヴォルティス
2009年~ ガイナーレ鳥取
2010年7~12月 藤枝MYFCにレンタル移籍
2011年~ FKヴェンツピルス(ラトビア)
2012年~ FCパフタコール・タシュケント(ウズベギスタン)
2012年7月~ FKブハラ(ウズベギスタン)
2014年7月~ OKSストミール・オルシティン(ポーランド)


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