人口450万人の小国・クロアチアから“天才”が輩出され続ける理由
2015年08月28日
サッカーエンタメ最前線実戦で必要な機能的テクニック
――一般的にクロアチアの選手はテクニックに優れていると評されますが、貴方は「ボールリフティングがテクニックじゃない。最重要なのはファンクショナル・テクニック(機能的技術)だ」と頻繁に主張されています。具体的に説明して頂けますか?
育成の核心が、まさしくそれだ。スクールで最も早い段階に学ぶものが〝テクニック〟とはいえね。我われコーチは少年達にインディビデュアル・テクニック(個人技術)を教えている。そして少年達がそのテクニックをピッチ上で使えるように、コーチは応用的かつ機能的なテクニックも教えなくてはならない。つまり、コーチが教えてきたインディビデュアル・テクニックを、ピッチ上の事象にどうやって適応させていくかという技術だ。
一番大事な事象は「空間と時間」。そこで最大の鍵になるのが「意思決定」。スペースを察知したら即座に、決断したプレーを実行に移すためにテクニックを使用せねばならない。そこでのテクニック自体は重要じゃない。テクニックの助けを借りつつ、正しい決断をもたらす手段こそが重要だ。ピッチ上のタスクをこなすため、実戦の中で使用されるべきテクニック。それが「ファンクショナル・テクニック」だ。言うは易し、だがね。
ピリオダイゼーションに沿って、我われは12歳からファンクショナル・テクニックを計画的かつ系統的に教えている。少年達はどのようにテクニックを応用するか学ぶわけだが、相手のいない簡単な状況からスタートし、ゆっくりと難しい状況へとステップアップさせていく。そこで使用するテクニックは〝素早い〟意思決定でもたらさねばならない。意思決定に百年間掛けることもできるだろうが、サッカーはスピードが肝心だ。クロアチア人はそんなテクニック面での適応力を持っていると私は考えている。
指導はインディビデュアル・テクニックをファンクショナル・テクニックへ、そしてファンクショナル・テクニックをインディビデュアル・タクティクスへ昇華させていく。なぜタクティクスか。相手が右側に付いたら左側でボールを受ける。それ自体はインディビデュアル・タクティクスだ。相手の位置をルックアップして把握し、相手が届かないポジションでボールをトラップして次のプレーに繋げる。その一つひとつはテクニックだが、そのテクニックが機能することでインディビデュアル・タクティクスとなる。だからこそ、ファンクショナル・テクニックがとりわけ重要視されている。
私にしてみれば育成面で最重要なものだ。 ファンクショナル・テクニックを鍛え上げる時間を12歳から16歳までたっぷり設けていることが、クロアチアのストロングポイントだろう。そして、我が国が成功した理由の一つは、ファンクショナル・テクニックの習得をピリオダイゼーション化することで、完璧に近いレベルまでスクールで少年に叩き込んだからだと思っている。少年が16歳±1歳になったところで、ファンクショナル・テクニックを利用しながらどうやって試合で勝利するかを教えていく。
言ってしまえば〝サッカー〟を学ぶ時期は14~ 16歳だ。テクニックを仕込み、インディビデュアル・タクティクスを仕込み、そこからコレクティブ・タクティクス(集団戦術)に入っていく。どうやって連携守備を取るか、選手同士のポジションをどう取るか、といったように。少年が16歳になれば「もうサッカーの全てを学んだ」ことになり、試合では全勝点を奪うべく勝ちにいくようになる。
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