得点力アップのためのヒントを探る
2015年10月21日
コラム『得点力アップのためのヒント』と題した論文を発表した、東京経済大学サッカー部の監督を務める富岡義志雄教授の見解から決定力不足を解消するにはどうすれば良いのか、そのヒントを探ります。
(文●木之下潤 写真●編集部)
ジュニア世代から得意なものを指導者が一緒に探してあげる!
2011年2月に東京経済大学のサッカー部の監督を務める富岡義志雄教授が『得点力アップのためのヒント』という論文を発表した。「なぜ、この論文を作成したのか」を問うと、次のように答えてくれた。
「シュートチャンスがあるのに、日本人選手は打ちません。ボールを蹴ってもふかしてしまうことが多い。そこには理由があり、何を改善すればいいのかとさまざまな書物に目を通しました。今後、ゴールを決めるためのスキルアップのヒントになればいいなと、研究ノートとしてまとめました」
さらに興味深い見解も語ってくれた。
「プレーはすべて100%でやればいいわけではありません。人間が力を最も発揮できるのは70~80%の力でプレーしたとき。そのときに力を出し切る確実性が増すのです。つまり、シュートも100%で蹴ろうとすると失敗する可能性が発生します」
よく肩の力を抜いてプレーすると、うまくいくと耳にする。何事もそうかもしれないが、気合が入りすぎても、逆に緊張しすぎても普段通りのプレーができない。教授はこうアドバイスをしてくれた。
「シュートで言えば、得意なコースやシュートパターンを作っておくことも大事です。その理由は自信と余裕にあります。たとえば、最近引退したデル・ピエロ選手が得意とした左斜め45度エリア、通称デルピエロゾーンもそうです。このエリアでシュートを打ったら絶対に入るという自信が余裕を生み、ゴールにつながる。すると経験が上積みされるから、より自信が深まります」
ゴールを決める感覚を養うには、ジュニア世代から得意なコースやシュートパターンを身につけるのも一つの手段である。それがあればチームもそれにハマるようにプレーでき、攻撃の指針になる。すると、必然的に得点力アップにも関係してくる。
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!2024.11.14
- 「Jヴィレッジチャレンジ 2024 powered by シント=トロイデンVV」が開催!2024.11.14
- U-19日本代表、メキシコ遠征参加メンバー発表。湘南ベルマーレ・石井久継も選出で10番を背負う!2024.11.08
- 「U-16日本代表候補 国内トレーニングキャンプ」参加メンバー発表!2024.11.07
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.24
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.24
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.24
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.24
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.24
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
人気記事ランキング
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 関東選抜メンバー発表!【関東トレセン交流戦U-15】
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 出場機会をどう生み出すか。「3ピリオド制」のメリットとデメリット【5月特集】
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【西日本】
- ビルドアップ能力を自然に高めるスモールサイドゲーム。スペインで行われるトレーニングデザインとその意図とは
- 「フットサルって足下がうまくなりますよね」。それだけじゃないメリット “重要な決断” が繰り返される価値とは【8月特集】
- すぐに「痛い」と言い出す息子…。
- 【第37回全日本少年サッカー大会】三重県大会 決勝レポート「最後まであきらめない気持ちで試合終了間際に得点した、大山田サッカースポーツ少年団が優勝!」