中学生ながらクラブユース選手権で得点王。“スペインからの帰国”や“飛び級”で脚光を浴びる久保建英選手が今日本で感じていることとは?

2016年08月05日

サッカーエンタメ最前線

思考力や発話能力は現場の記者たちが舌を巻く

 さて、試合後の囲み取材からは、試合で久保を観察するのと同じくらい、重要な材料を得ることができた。久保はサッカーという競技をよく理解しているだけでなく、チーム内で最年少のメンバーであるという立場をもわきまえてコメントを発していた。端的に言えば、頭がよく、おとなびていることがわかった。

 その思考力や発話能力に関して言えば、現場の記者たちが舌を巻くほど。他のサッカー選手が中学三年生だったときにどのくらい内容のあるコメントを残すことができたかと考えれば、久保のすごみは容易に実感できる。

 久保の本来の性向は、90分のうち一回だけは確実に効果的なプレーをして得点するフィニッシャーだと思う。ロマーリオやエヂムンドを想像するとわかりやすい。前線で守備をせずに立つことで相手にとっての脅威となり、いざとなればマークを外して瞬時にシンプルな技術でゴールを決める。あとはひと仕事終わったとばかりに再び前線をぶらぶらする。

 ところが、である。久保はFC東京に加入以降、そのエゴイスティックなストライカーとしてのすごみを失うことなく、組織の一員としてチームに適合してきた。具体的には、プレーの面では前からボールを追うようになり、人格的には謙虚にふるまい先輩を立てている。

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