子どもが自分の進路を決めるとき。親のサポート法「何も言わず、心の中で応援するのが一番」
2017年06月23日
読んで学ぶ/観て学ぶ
子どもに伝えたい3つの教育
――進路を自分で判断できるようになるには、それまでの過程が大切ですね。子育てに必要なことは何ですか?
子どものやることに対して、必要以上に口や手を出さないことです。私が子育ての話をするとき、いつも子どもに三つのことを教えようと言います。それが次の三つです。
1.愛すること
2.責任
3.人の役に立つ喜び
一つ目は「愛すること」、つまり(自分が好きという感覚)を教えることです。自分自身を肯定し、自分の存在が家族にも喜びを与えている。これは、生きていく上で、自分の存在に対する自信につながります。だからこそ、親は子どもに対して、「本当に大事にしているんだよ」というメッセージを伝え続けなければいけません。子どもを信じ、何が起きてもそれを受け入れることです。
二つ目に教えることは「責任」です。ご家庭において、こんなことはないでしょうか。
テーブルでご飯を食べていて、子どもがコップを倒して水をこぼしたとします。もし、お子さんが3歳だったらどうしますか? 私がそう問いかけると、多くのお母さんは「拭きます」と言います。そこで、「誰が?」ともう一度聞くと「私が」と言う。では、もしもお母さんが拭かなかったら、その3歳のお子さんはどうするでしょうか。親が手を出さなかったら、自分で拭くのです。
そう言うと、ほとんどのお母さんから 「へー」という反応が返ってきます。無理もありません。いつも先に手を出してしまうからわからないのです。「お布巾はそこにあるよ」と言ってあげれば、早い子なら 2歳半くらいで自分から拭くようになります。もちろん上手には拭けませんよ。だけど、必ず自分で拭くようになります。それを続けているうちに、「水がこぼれたら拭こう」という反応が身につきます。
だけど、いつまでも親が手を出していたら、子どもは水がこぼれてもぼーっとしているだけ。これが続くと、「早くしなさい」「これはこっちでしょ」「これはこうしなさい」と指示命令されないと動かなくなり、自分で判断して決めていく力は伸びません。
スポーツの技術を伸ばすことも大切ですが、やはり生活面の力も育ててあげたほうが、自分で進路を選べる子どもになります。だからお子さんが小さい頃から、できるだけ手出しをしないで、お子さんの意思に任せてみてください。
――子どもが自立して、自分で自分の道を 選べるようになるといいですね。
愛されて育った子どもは、心が強いものです。簡単には折れません。と同時に、親がよけいな手出しをせず、小さい頃から自分でいろんなことをやってきた子どもは、大きくなっても反応能力がとても高いのです。
もちろん気質によっては、早い時期から自分の意志がしっかりしていたり、「それは嫌」とはっきり言うなどの違いはあります。あるいは、親の意向ばかり気にする子もいるでしょう。ただし、そういうときも 親はああしなさい、こうしなさいと言うのではなく、「あなたはどうしたらいいと思う?」と子どもの中にある思いを引き出すような対話の仕方をしていくことです。そうすると、子どもは自分のやりたいことに気づきやすくなります。
もともと子どもには、何でも自分でやりたがる時期があります。だいたい2歳の終わりから3歳くらいでしょうか。その時期、を大切にしてあげてほしいのです。「何をしているの!」「自分でやったらこぼすでしょう」と言うのではなく、何でも「ハイ、ハイ」と言ってやらせてあげることが大切です。
――教えておきたいことの三つ目、「人の役に立つ喜び」についてはいかがですか?
生活の中で「人の役に立つ喜び」を教える一番いい方法は、親の役に立つ喜びを教えることです。お父さんもお母さんも家の仕事をしますよね。その一部を子どもにやってもらう。つまりお手伝いです。「ご飯の仕度ができるまでソファに座って待っていて」とか「テレビでも見てなさい」ではなくて、「ちょっと手伝って」と言って家の仕事を手伝ってもらう。お父さん、お母さんの役に立つことを教えられた子は、すごく社会性の高い子に育ちます。学校に行っても他人が嫌がる仕事を最後までやったり、集団で何かをするときも人のことを思いやれる人間になります。
人の役に立つ喜びを教えるというのは、 最終的に人に対して親切な人間になります。言い換えるなら、人とちゃんと向き合うことができる。何でもそうですが、特にチームスポーツは、そういう人間性が求められます。どれだけ技術が高くても、それを集団の中で使えなかったらいい選手とは言われません。

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