なぜ“石川直宏”は人を惹きつけるのか。今季での引退を決意した“ミスター東京”の少年時代

2017年08月04日

コラム

『あれ、入っちゃった…』石川直宏、サッカー選手としてのスタート

 そんな直宏少年がサッカーを始めたのは幼稚園に通っていた年長の頃。もともと丸いものが好きで、ボール遊びに興味を示していた。そこで、直宏少年が両親にお願いする形で、地元の少年少女のサッカークラブである「横須賀シーガルズ」に入った。

「クラブに入った次の日がいきなり試合で、何が何だかわからないまま自分のところに転がってきたボールを蹴ったら、GKの股を抜けてゴールが決まったんです。『あれ、入っちゃった』みたいな。それが僕の選手としてのスタートでした」
 
 石川は25年以上前の記念すべき出来事を振り返る。活動は平日1回の体育館練習と週末の練習試合で、本人も熱心に足を運んだ。それ以外でも時間があれば、公園などで仲間や弟たちと遊びがてらボールを蹴っていた。仲間のレベルも高く、彼自身もキックやトラップなど基本技術を習得しようと熱心に取り組んでいた。
 
 2年生の頃の文集には「サッカー選手になりたい」と記すほど、本気で上を目指すようになっていた。

 シーガルズはスキルの練習がすごく多かったんです。勝つことよりも、技術的なところを成長させようとしてくれていた。リフティングとかコーンドリブルとかの反復練習を飽きるくらいやりました。周りの少年団とかクラブチームは勝つサッカーが多くて、僕らのチーム はかなり地味だったけれど、僕は僕なりにうまくなっているなと感じていましたし、結果もついてきました。自分の重要なベースになったのは間違いないです」
 
 特に「伝家の宝刀」であるドリブル突破を叩きこんだことは、特筆に値する。

「シーガルズでは、小学3、4年生くらいまではパスをしちゃダメだったんです。行けるところまではひたすらドリブルで行きなさいという指導だったから。ゴールに向かって、ひとりかわしたらもう1点もの……という感じだったんで、得点することだけでなく、ドリブルでかわすことにも快感を覚えたんです。いろんな抜き方も研究しましたよ。負けず嫌いだったんで、自分の思った通りにできるまで繰り返してやったのもよかったんだと思いますね」

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