なぜ“石川直宏”は人を惹きつけるのか。今季での引退を決意した“ミスター東京”の少年時代
2017年08月04日
コラム中学に上がる石川直宏選手が選んだ選択
そういう中で、夢であるプロサッカー選手になるのは非常に難しい。本人も将来に向けてどういう道を歩むべきか悩んだことだろう。そんな折、桐蔭中学のサッカー部の田部和良監督から「ぜひ一緒にやらないか」と声をかけられた。進学校でありサッカー強豪校として知られる桐蔭学園なら、サッカーも勉強もいい環境の中で取り組める。両親もこの話に賛成し、親子で中学受験を目指すことにした。
「直宏には小6の秋から4カ月間、近くの進学塾に通わせました。家庭教師にも来てもらって勉強させたんです。でも中学受験する子っていうのは、何年も前から準備しているんですよね。直宏も『有名な塾とか通っている子ばっかりだよ』と自信なさそうに言っていました。 結局、不合格になってしまった。あの子にはかわいそうなことをしたと思っています」
父・二三夫さんは申し訳なさそうに語ったが、直宏少年自身は比較的アッサリしていた。ダメなら別の場所でプロを目指せばいい。そう割り切って、前から誘ってくれていた横浜マリノスの下部組織へ進もうと決めた。マリノスのジュニアユースは当時、新子安と追浜に2カ所あり、どちらも通える範囲だったが、学校との両立や金銭的な負担、さらには選手としての自分のプレースタイルなどを考えて、追浜を選んだ。
<関連リンク>
【後編】「学校の友達から嫉妬されたり、靴を隠されたりした」紆余曲折の連続だった石川直宏選手のサッカー人生
プロフィール
著者:
元川 悦子
(もとかわ えつこ)
1967年、長野県生まれ。業界紙、夕刊紙記者を経て、94年からフリーランスのサッカージャーナリストとして活躍中。現場での精緻な取材に定評があり、Jリーグからユース年代、日本代表、海外サッカーまで幅広く取材。著書に『U-22』(小学館)、『古沼貞雄・情熱』(学習研究社)、『黄金世代』(スキージャーナル)、『いじらない育て方 親とコーチが語る遠藤保仁』(NHK出版)、『勝利の街に響け凱歌―松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)、『高校サッカー監督術育てる・動かす・勝利する』『高校サッカー勝利学 ―“自立心”を高める選手育成法―』(小社刊)などがある。
【商品名】僕らがサッカーボーイズだった頃
【発行】株式会社カンゼン
【著者】元川悦子
四六判/256ページ
2012年7月23日発売
>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら
>>ジュニサカ公式Instagramはこちら
>>ジュニサカ公式Youtubeチャンネルはこちら
>>ジュニサカオンラインショップはこちら
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
東北トレセン女子U-14が開催!2025.10.24
-
東北トレセンU-14が開催!2025.10.23
-
【JFAエリートプログラムU-14日韓交流戦】参加メンバー発表!2025.10.22
-
U-15日本代表、フランス遠征参加メンバー発表!【バル・ド・マルヌトーナメント2025】2025.10.21
フットボール最新ニュース
-
鈴木唯人が貴重な先制点でチームを勝利に導く【23日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
-
日本人対決でリバプールが5Gで圧勝【22日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
バルセロナが6発大勝。エースもゴール【21日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
日本人選手所属ザルツブルクは後半AT弾で敗戦【25日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
-
ベティス、マンUから完全移籍の7番が劇的同点弾【24日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 【JFAエリートプログラムU-14日韓交流戦】参加メンバー発表!
- U-15日本代表、フランス遠征参加メンバー発表!【バル・ド・マルヌトーナメント2025】
- 【FIFA U-17ワールドカップ カタール2025】U-17日本代表メンバー発表!
- 東北トレセンU-14が開催!
- U-19日本女子代表候補 、国内トレーニングキャンプ参加メンバー発表!
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- オーバーワークになっていませんか? 大人が知るべきジュニア期の「疲労回復法」
- ドリブラーを育てる聖和学園の指導術。「選手のアイデアを引き出すことを常に考えている」
- なでしこジャパン(日本女子代表)、欧州での国際親善試合に臨むメンバー発表!
- 『JFAエリートプログラムU-14韓国遠征』参加メンバー発表!















