新年度だからこそ改めて考えたい「目標設定」。サッカーの上達だけが目的ではない
2018年04月22日
メンタル/教育目標設定をする上で大切な「SMARC」
また夢作文があることで、今何をしなければならないかが明確になり、目標設定シートの内容も具体化しやすい効果がある。
「選手に目標設定シートを記入させるとき、SMARCを大切にするように指導しています。毎月の目標に対し、『技術』『メンタル』『コンデョショニング』『学校/その他に関するもの』という項目で細かく目標を立てさせるのですが、そのときに意識させていることです。
具体的で、現実的で、肯定文で、自分がコントロールできる内容で、測定できるように考えた目標を立てることが、自分にとっていい振り返りにつながるからです。それに目標設定シートは毎回の練習が簡単に振り返られるように○△×で自分の評価を書き込みます。
だから、『遅刻しない』という曖昧な書き方はNGです。曖昧な目標を立てると判断基準が曖昧になるし、次の行動につなげにくくなりますから。この場合、書くなら『8時25分までに着席する』がベターです。ほかには『試合に出場する』も同じ。出場選手は監督が決めることで、自分の努力だけではどうしようもありません。だから、各項目には『自分が努力をして達成できること』を挙げさせて実力アップにつなげています」
この目標設定シートも、サッカー選手としての器を大きくするだけが目的のように見える。しかし、椎名先生はこれがセカンドキャリアに通じる学びだと強調する。
「文武両道は学生とアスリートとの二重生活を同じようにがんばることです。ただ時間やストレスの管理など、部活をしていない学生よりも自己管理することが多く、ライフスキルが高くないとうまく学校生活が送れません。私たちアスレティックカウンセラーはそういうことを指導する存在です。
目標設定シートもサッカーの上達だけが目的のように見えますが、ビジネスマンでも使えるスキルです。すべての面で自己管理するのは、社会人になれば当たり前に行うことです。目標設定シートもセカンドキャリアの予防教育と捉えたら保護者も違うアドバイスができるかもしれません。
SMARCとは
Specific(具体的)
Measurable(想定可能)
Affirmative(肯定的)
Realistic(現実的)
Control(コントロール)
1ヵ月間の目標に対し、振り返りを記録に残しておくことは「今の自分に何が足りないか」を発見できるだけでなく、できることが目に見える形で積み重なるから自信につながる。その目標の項目を立てるとき、SMARCを意識して考えるのをおすすめしたい
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