熱中症だけじゃない! 注意したい「夏の気象災害」。豪雨の予測や雷への対処法は?

2018年08月07日

コラム
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荒木健太郎
【雲研究者の荒木健太郎さん】

興味・関心をもつと“いざというとき”に役立つ!

 このところの猛暑はやはり特別なものです。そのため、保護者や指導者の皆さんは過去、自身が過ごした子ども時代とは暑さの感覚が違うということを認識して、子どもたちに接してあげてほしいと思います。

 気象情報は、防災や子どもたちの安全管理に必要不可欠なものです。「現在の空模様や気温はどうなっているか」「この先はどのように変化しそうか」という点を意識して、雲を中心とした空模様や、随時更新される気象情報を十二分に活用して、判断・行動をしてください。

 特に夏の空はモクモクとした雲、虹、夕焼けや朝焼けなど美しい光景で出会えます。これらは偶然現れているわけではなく、いくつかの条件が重なったときに必ず現れているので、その仕組みを予め知っておけば、見逃さずに出会える確率が飛躍的に上がるのです。たとえば虹は太陽と反対側の空で雨が降っているときに現れるので、夕立の後の東の空を見上げると高確率で虹がかかります。このとき、レーダーの雨量情報で夕立を降らせている雨雲が抜けるタイミングを見計らっておくと見逃しにくくなるのです。

 このように空や雲を楽しむためのツールとして気象情報を利用していただけると、自然と知識が身に付き、天気の急変など“いざというとき”に本当に役に立つのです。ぜひ夏の空や雲を存分に楽しんでいただければと思います。


<プロフィール>
荒木 健太郎
(あらき・けんたろう)
雲研究者。気象庁気象研究所予報研究部第三研究室研究官。1984年生まれ。茨城県出身。慶應義塾大学経済学部を経て気象庁気象大学校卒業。地方気象台で予報・観測業務に従事し、現職に至る。専門は雲科学・メソ気象学。防災・減災に貢献することを目指して、豪雨・豪雪・竜巻などの激しい大気現象をもたらす雲の仕組み、雲の物理学の研究に取り組んでいる。著書に『せきらんうんのいっしょう(ジャムハウス)』『世界でいちばん素敵な雲の教室(三才ブックス)』『雲を愛する技術 (光文社新書)』などがある。

Twitter:@arakencloud、Facebook:@kentaro.araki.meteor

■荒木健太郎さんの新刊情報
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絵本『せきらんうんのいっしょう
子どもたちに雲、特に積乱雲について知ってもらいたいという思いから、荒木さんが執筆した絵本。タイトルの通り、積乱雲が発生してからなくなるまでを、主人公の雲の心情をまじえながら分かりやすく描写している。荒木さんオススメの読み方は、「実際の積乱雲を見ながら読み進めること」。イラストは漫画家の小沢かなさん。


 

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