【熱中症予防・応急処置】救命救急医に聞く「子どもが弱音を吐ける環境作りを」
2018年08月09日
コラム
スポーツの現場で“行動を制限させる”と熱中症のリスクは高まる
親御さんにまず安心していただきたいのは、自分で水を飲めるような年齢の子どもに関しては、ある程度自由にさせておけば、基本的には熱中症になることはありません。たとえば、公園で遊んでいる幼稚園児や小学生が暑さを感じた場合、自分で服を脱いで噴水に飛び込むことがあると思います。そのとき、決して衛生的とは言えませんが水を口に含んだり、疲れたら、親御さんのところに戻って休んだり……。このように、基本的には自由にさせておけば、子どもは自然と熱中症対策を行うのです。
ただし、サッカーをはじめスポーツの現場では、こうはいきません。練習にせよ、試合にせよ、“自由に振る舞えない”“行動が制限されている”子どもは、やはり熱中症のリスクが高まります。
また、指導者は、次の3点に注意しなければいけません。それは①体調、②環境、③行動です。これらは子どもによって大きく異なり、その違いによって熱中症のかかりやすさが大きく変わってくるからです。
①の体調で言えば、塾で帰りが遅くなって寝不足、風邪気味で体力が落ちているなどが挙げられます。②の環境は、その子どもが立っている場所の気温や湿度、風通しなどのコンディション。日陰に長くいる子どもと、日なたに長くいる子どもでは当然、熱中症へのリスクが変わってきます。③の行動を簡単に言えば、ポジションごとの運動量や、かかる負荷の違いです。GKと、フィールドプレーヤーでは当然、消費する体力に差があります。また、経験年数や学年も影響してきます。
仮に8人制の試合が行われたとして、全員が熱中症になるわけではなく、これらの悪条件が重なった結果、まず1人が発症するケースがほとんどです。そして、1人が熱中症になったということは、2人目の患者が出る可能性を考えないといけません。
ただし、熱中症を過剰に意識して、スポーツそのものをやめることに私はあまり賛同できません。こうした環境の中で、いかにリスクヘッジをしながら、子どもたちをサッカーに向かわせるか。ここが指導者の腕の見せどころだと思います。たとえば、練習時間を朝の6~9時に設定して休憩時間を多めに取る、休憩も空調設備の効いた屋内で過ごさせることも効果的でしょう。
また、冷えたスポーツドリンクも熱中症のリスクを下げます。スポーツドリンクは糖分が多いために水やお茶より体への吸収が速く、同時に塩分も含まれているため、大量に発汗した子どもたちにとってベストの飲み物です。
さらに、“冷たくすることも”大切です。たとえ常温であっても、摂取できる塩分や糖分に差はありませんが、冷たいドリンクは飲むだけで体を冷やすため、有効な対策のひとつ。氷水を張った大きな容器に、常にスポーツドリンクを入れておくなどの準備はしておく必要があると思います。そして、どんどん飲ませてあげてください。
■熱中症対策のポイント
・指導者は子ども①体調、②環境、③行動をしっかりと把握する。
・比較的に気温の低い時間帯に練習をする、休憩を多めに取り、屋内の空調設備の効いた屋内で過ごさせるなど暑さに対する環境を整る。(これができない環境での練習は控える)
・“冷えたスポーツドリンク”をたくさん飲んで身体を冷やす。また塩分と糖分を同時に摂取する。
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