食育の観点から見ると「秋はデトックス時期」。冬に向けて“カラダ”を作ろう!

2018年10月30日

コラム
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夏はいつもより汗をたっぷりかき、体内の水分とともにミネラル分が失われやすい時期です。また、夏休み期間中は練習時間や試合数が多いため、筋肉だけでなく内臓などにも疲れがたまっています。それをデトックス後、新たに体のベースをつくるには、どんな食事を心がければいいでしょうか。旬の新鮮な食材を使って、子どもの健やかな成長を手助けしましょう。

構成●宇野美貴子 写真●佐藤博之、ジュニサカ編集


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小さい頃から食事で体のベースを作ることが大切

 ジュニアサッカーをプレーしている子どもたちにとって、夏休み中は重要な大会も多く、たくさんの試合を経験したことと思います。練習時間を含めると、子どもたちは身体的にも精神的にもたくさんの疲労が残ったのではないでしょうか。大人のアスリートでも、重要な試合前はお腹が痛くなったり、下痢をしたりする選手もいます。それぐらい心身にかかるストレスは大きなものです。

 そのような時期が過ぎ、少しは体を休められたのではないでしょうか。食育視点から見ても、特に9月は体内の老廃物を排出し、夏場に残っている体の疲れを取り除くデトックス(※体内に溜まった毒物を排出させる)時期です。例えば、根菜類やキノコ類はデトックス効果のある代表的な食べ物です。

 そして、10月は体内がフラットになって吸収率も高まっていますし、再び冬の寒い時期の激しい運動に向けて「体の再構築を行う」にはいいタイミングです。この時期に旬の栄養を中心にきちんとした食事をすれば筋肉や骨、血管などが丈夫に作られ、免疫力も上がります。つまり、ジュニアサッカー選手たちにとっては冬に備えた体づくりの時期なのです。

 スポンジを思い浮かべてもらえるとわかりやすいでしょう。体がフラットだということは良いものも吸収しやすいですが、悪いものも吸収しやすいということです。例えば、この時期にファーストフードばかり食べていると体を土台から作ることができません。

 高校生の頃、私はソフトテニスをやっていました。残念ながら全国大会への出場が叶わず、アスリートへの道は諦めましたが、その代わりスポーツを一生懸命にプレーする選手をサポートしたいと思い、スポーツ栄養の道に進みました。最初にサポートしたのが大学生アスリートでした。そこで、その選手と仕事しているうちに幼少期の食事の大切さを実感させられました。

 複数の大学生をサポートしていたのですが、野菜嫌いの選手が多く偏食で非常に驚きました。偏食傾向にある選手はやはり体の線も細いんです。遺伝的なものもあるかもしれませんが、根本的な体の強さは選手としての伸びしろにも影響があると感じています。だから、小さい頃から食事で体のベースをしっかり作ってあげることは大切なことです。

 その後、トップアスリートの栄養管理のサポートもしましたが、子どもの頃にきちんと体の土台が出来上がっているかどうかは、成人してからの食への取り組みの大変さが違います。本当に、小さい頃に偏った食事をしているアスリートは苦労しています。規則正しく、バランスの良い食事をすることが、人の体を作る基本ですから。

 食事での体の土台づくりは、結果として体力づくりにも密接に関わってきます。その準備期として、10月の食事はとても重要だということです。

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