指導者の「色」がはっきりしないチームはポジショニングも決まらない/倉本和昌×坪井健太郎 対談③【12月特集】

2019年01月11日

コラム

12月の特集のテーマは「サッカーに必要なインテリジェンス」。それに伴い、スペインサッカーを熟知している倉本和昌氏と坪井健太郎氏による対談企画を実施した。世界に通用する指導者育成コーチとして活動している二人の言葉から選手を育てるヒントを掴み取ってほしい。インタビュー第2弾(「インテリジェンス」をどう育てるか? その答えは「環境」にある)の続きからお届けしていく。

【12月特集】サッカー選手に必要な「インテリジェンス」とは 倉本和昌×坪井健太郎/対談

取材・文●木之下潤 写真●Getty Imagesジュニサカ編集部


BARCELONA, SPAIN - APRIL 19:  Andres Iniesta ofBarcelona in action during the UEFA Champions League Quarter Final second leg match between FC Barcelona and Juventus at Camp Nou on April 19, 2017 in Barcelona, Spain.  (Photo by Shaun Botterill/Getty Images)


【第2回】「インテリジェンス」をどう育てるか? その答えは「環境」にある


スペインではメディアもサッカーを言語化できている!

――まさに最高の教科書です。イニエスタについては読者の皆さんも興味があるので、もう少し触れて欲しいです。

倉本「イニエスタのプレーを見ること。ボールを持っていない時の彼の動きを見るのは最高の教科書です。みんな声を大にして言った方がいい! ボールを持っていない時の動き、周囲との関係性を観察してみて下さい。

 何が他の人と違うのか? 
 どうしてプレッシャーがかからず、ボールを受けられるのか? 

 サッカーに関わる人たちは、そういうところに目線がいかないと。テレビ放送でもいいから『ボールがない時に何をしているか』に注目してほしいです。本当なら『イニエスタ・カメラ』を作って欲しいくらい!

 それくらい圧倒的な差を作っているけど、そういうことを理解していません。相手の矢印を操作しているとか、そういう部分の見えないものがわからないわけです。味方からすると最高のタイミングでスペースに来てくれているし、メディアはそういう部分を発信した方がいいと思います」

坪井「それを解説する人も大事だよね。ビジュアルですごいとわかるけど、なんでそれがすごいのかを理由付けしてくれる人も必要です。日本とスペインの実況者の言葉を比べると、全然違います。スペインの解説者は戦術的な視点を加えてくる。『ここで相手を食いつかせて右サイドに振った。サイドバックが上がってきて道を作って、クロスを上げた』と」

倉本「ラジオが顕著です。ガッツリとプレーを実況しています」

――日本では、サッカーをラジオで実況する文化があまりありません。ブラジルにもありますよね。

倉本「プレーを言語化できているわけです」

坪井「言葉だけで伝えるのって難しいよね」

倉本「でも、言葉だけでイメージが湧くよね」

――そこは大きな違いです。

坪井「サッカーを見ている子どもたちもやっぱりチームプレーが当たり前にできているし、目でも耳でも戦術的なものとしてサッカーがそういうものだと入っていくから、子どもたちも自然にインテリジェンスが養われる環境下にあります。そういうことってメディアの部分も関わってきますから」

――私はサッカーをテレビで見るときは消音にして見ています。スペインの実況者はサッカーに詳しいですよね?

坪井「大分詳しいです。サッカーメディア出身ですしね。ジャーナリストが大学で学問として学んでいます。日本は専門学校ですよね?」

――日本では解説からサッカーを学ぶと言っても、かなり限られると思います。

倉本「でも、自分から発信する人は増えてきています。それを活用するとか」

坪井「画面はテレビ、耳はYouTubeとか。それはスペインではないよね」

――ちなみに、スペインではサッカーの「YouTuber」って成立するんですか?

坪井「どうなんですかね。やれば成立すると思いますよ」

倉本「試合は実況を立てて、解説する人が2、3人でめちゃくちゃ言い合いしています」

坪井「ホルヘ・バルダーノとかしているよ。レアル・マドリードの試合の時だけ、一人称複数になるの。『オレたちはプレッシングをしているぞ』って。でも、的確に分析もしているからね(笑)」

カテゴリ別新着記事

お知らせ

ga


school_01 都道府県別サッカースクール一覧
体験入学でスクールを選ぼう!

おすすめ記事

イングランド サッカー

Twitter Facebook

チームリンク