おにぎり“マジック”さえ知っていれば酷暑だって怖くない!

2019年07月02日

フィジカル/メディカル
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Kakawami_Eri
【川上えり先生は「食欲が落ちる前の『前倒しケア』が体調管理のカギを握る」という】
   
栄養補助食「おにぎり」の取り扱い方は?
     
 おにぎりは、不足しがちな塩分をチャージできて、消化によく、素早くエネルギー源になるうえに、具を入れればタンパク質やビタミンも摂取できます。運動前、運動後のエネルギー補給、試合時のお弁当、夏休みの昼食、学童のお弁当…などなど、TPO(時・場所・機会)に応じて『作り分ける』という工夫ができる、応用性の高いメニューです。
  
「今日の具は何にしよう?」
  
 思わず、そう考えてしまうのは、おにぎりならではの楽しみでもあります。しばしば「御茶碗のご飯はあまり食べないのに、おにぎりにしてあげると不思議と食べられる」という子に遭遇することがあります。やはり、白いご飯に手塩をかけてふんわりと空気を含ませただけでも、魔法にかかったようにおいしくなるのは、おにぎりの魔法ではないでしょうか。「1粒も残さず食べなくてはいけない」という気負いなく、気軽に食べられる点もいいのかもしれません。
  
 このように、気軽においしく食べられるうえに工夫次第でパーフェクトな『栄養補助食』になるおにぎりは、ジュニア年代のエネルギー源として、さまざまなシーンで重宝していると思います。さらに私は、夏の体力回復を支えるため、いつも『ちょっとした工夫』を施しています。
  
 それは、お米を炊くときにお酢を少しだけ入れることです。
  
 3合につき大さじ1杯のお酢を入れることで、酢の殺菌効果でお米が傷み始めるのを遅らせることができますし、炭水化物の消化を助けるクエン酸効果で胃腸の疲れを和らげます。ほんのりとした酸味で、疲れているときには特においしく感じられると思います。酢飯嫌いな子でも抵抗なく食べられます。
  
 そしてもう一つ、「保存食の王様」と呼ばれる梅干しを具にするのもお勧めです。梅干しには高い抗菌作用があるだけでなく、疲労回復効果もあります。酸っぱいものを摂取することで唾液と胃液の分泌を促しますから、夏の食欲減退を防ぐことにも一役買ってくれます。「梅はその日の難逃れ」と言われているのも納得の食材です。運動前後ともに、おにぎりの具にはピッタリです。
  
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 お酢や梅干しは、おにぎりがおいしく安全に食べられる時間を少しだけ長持ちさせることにもつながり、夏のおにぎり作りの『お助け食材』となってくれますが、そうはいっても、真夏のサッカーコートはそういった対策では足りないほど暑いのが現実です。練習や試合におにぎりを持参する場合には、さらなる『暑さ対策』が必要です。
  
 例えば、お弁当として持参するときには、チームのクーラーバッグを活用したり、自宅で用意した保冷剤や凍らせた紙パックジュースなどを活用したりするなど、食材が傷まないように気をつける必要があります。また、おにぎりの具に生の葉物野菜やトマトなどの水分の多い具、明太子やタラコ、イクラなどの生ものは食材が傷みやすいので、避けてください。
  
 7月の食育連載第1弾では、食欲減退時期のエネルギー源となるおにぎりの有効性について紹介しました。第2弾では、試合の補食、夏休みの昼食など、TPOに応じた『おにぎりの食べ分け方法』について掘り下げていきたいと思います。
     


<プロフィール>
川上えり(かわかみ・えり)
管理栄養士。FCジュニオール(大分県中津市)の栄養アドバイザー。海外で活躍するプロサッカー選手の食事などをサポートし、チームの遠征・合宿にも帯同。アスリート向けのレシピ制作、子育てママ向けのコラム執筆など幅広く活動している。


   
 

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