鄭大世が語るストライカーに必要なメンタル。理想の選手像は「内田篤人」
2017年09月13日
メンタル/教育
海外の選手に備わる“根拠のない自信”
――とはいえ、鄭大世選手もゴールが奪えずに落ち込むことはあるのでは?
僕はもう結婚して家に幸せがある。サッカーがうまくいかなくても、家に帰ったら幸せがあるから嫌なことは忘れられる。子どもの顔を見たら切り替えができるんです。独身のときはサッカーでしか幸せがなかった。サッカーがうまくいかなければ不幸せだった。それは地獄ですよ。
――子どもがサッカーで落ち込んで、家に帰ってきてお父さんやお母さんにサッカーのことでまた怒られたら逆効果ですね。
それは絶対にダメですね。僕は怒られて育った世代ですが、今の世代はそういう世代じゃないでしょう?海外の選手には根拠のない自信があるんです。幼少期から褒められて育っているから、自分はできるんだ!という根拠のない自信に溢れている。
もちろん日本のように叱られながら育つと根性がつくという良さはあるけど、どちらがワールドスタンダードかといえば海外のほうですよ。ドイツの選手をみても、下のカテゴリーの選手でも下手なのになぜか自信だけはある。やはり、自信をもつことはプレーするうえでめちゃくちゃ大事です。
――指導者のアプローチも大事になりますね。
それは本当に大事だと思います。なんで お前はこんなことができないんだ!と頭ごなしに否定せずに、具体的なアドバイスがほしい。その点、エスパルスの小林伸二監督はすごく上手です。元フォワードの監督なので、ポジショニングやボールの受け方など細かいところの指導がすごくうまい。僕は30歳を超えても成長させてもらえた。ダメな部分を否定せずに肯定しながらうまく伸ばす。サッカーの楽しさを伝えられるプロの指導者ですね。
――最後に伺いたいのですが、一昨年の清水エスパルスはJ1昇格のプレッシャーを打ち破り、最後は怒涛の9連勝、鄭大世選手はこの9連勝中に9ゴールを挙げる活躍をして昇格に貢献しました。メンタルの持ち方として大事だったと思うことを教えてもらえますか。
平常心ですよ。環境に流されないこと。最後は9連勝しましたがどの試合もプレッシャーしかなかった。でも、大事な試合だからといつも以上のパフォーマンスを見せる必要はないんです。普段どおりにやればいい。でも、若手選手は焦ってしまっていた。いつも以上の力を出そうと緊張していた。最後に仕事をしたのはベテラン勢でした。ちょっとのことではイライラしないし、怒鳴らないし、感情も表に出さなかった。変な力みがないから普段通りのプレーができた。やっぱり平常心が大事だということです。
【商品名】ジュニアサッカーを応援しよう! VOL.45
【発行】株式会社カンゼン
2017年6月6日発売
A5判/並製/176ページ
◆特集1 ジュニア期(U12)だからできるカラダづくり
◆特集2 ストライカーを育てる!
◆【付録DVD】
FC東京 中島翔哉選手のドリブルテクニック術 他
>>ジュニサカ公式facebookはこちら
>>ジュニサカ公式Twitterはこちら
>>ジュニサカ公式Instagramはこちら
>>ジュニサカ公式Youtubeチャンネルはこちら
>>ジュニサカオンラインショップはこちら
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 【AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024】U-17日本女子代表メンバー発表!2024.04.15
- 「JFAナショナルトレセンU-12関西」が開催!2024.04.11
- 「東北トレセンU-13」が開催!2024.04.10
- 【AFC U23アジアカップ カタール2024】U-23日本代表メンバー発表!2024.04.08
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.22
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.22
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.22
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.22
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.22
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
ADVERTORIAL
ジュニアサッカー大会『2024'DREAM CUPサマー大会in河口湖』参加チーム募集中!! |
人気記事ランキング
- フォームの意識だけではキックは改善しない。キックの名手たちの共通点とは【フィジカルのプレーモデル】
- 「もも上げクランチ」でキック力を鍛える!/【サッカー専用】小学生のための体幹トレ
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 自分よりも大きくて速い選手も1対1で抑える。内田篤人から学びたい守備時の姿勢【フィジカルのプレーモデル】
- 「論理と感覚を合わせたい」松井大輔はどんな指導者を目指すのか? 稀有なキャリアを歩んだドリブラー「人と違うものを提供」
- 「2023ナショナルトレセンU-13 関東」参加メンバー発表!
- 三笘薫のドリブル・カットインの秘訣に迫る。1対1で相手を抜き去るための“沈む動き”とは【フィジカルのプレーモデル】
- 4ゴールのゲームは守備の練習にはならない!? 課題となるタスクから逆算し正しく制約を課す【スモールサイドゲーム】
- “神童”と呼ばれたFC東京・品田愛斗「小学生のうちにやらないといけないことは人それぞれ」/ユースプレーヤー成長記
- FCバルセロナキャンプのコーチがチェックするMVP選考基準とは?