松本育夫-サッカー=パンツ一丁ではいい指導者にはなれない

2012年05月23日

サッカーエンタメ最前線

どの社会でも組織やコミュニティを形成するうえで“リーダー”の存在は必要不可欠だ。サッカーで言い換えれば、それは“指導者”にあたる。では、いい指導者になるためにはどうすればいいのか。今回紹介する、松本育夫著『人の心に火をつける』(5月23日発売・カンゼン)には、世の中の指導者、ビジネスパーソンにとって目からウロコの人財育成論、人と組織を動かすチームマネジメントの極意が実践論をまじえて記されている。川崎フロンターレをJ1へ導き、サガン鳥栖のJ1昇格の礎を築きあげた情熱の指導者・松本育夫氏は、いい指導者になるための心構えを著書にてこう説いている。
「松本育夫ーサッカー=パンツ一丁ではいい指導者にはなれない」
この言葉の真髄は何か。以下、松本氏の著書より一部引用する。

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「松本育夫-サッカー=パンツ一丁」ではいい指導者にはなれない

5月23日発売の松本育夫著『人の心に火をつける』(カンゼン)

いつの時代もサッカーの指導者はボールを中心に物事を考える。チームの勝利を目指し、選手の成長を促し、さまざまな困難に打ち克てる人間を育てようとする。究極、指導者の仕事は人間を作ることだ。

私はサッカーと二人三脚の人生を歩んできたが、「松本育夫-サッカー=パンツ一丁」ではダメなのだと知った。自分からサッカーを取り除き、はたして何が残るか。選手として、監督として、どれほど輝かしい成果を残したところで、人間的な成熟に達していなければ虚しいだけだ。

人との助け合い、目標に向かって団結する尊さ、ひとつのことに打ち込む集中力。サッカーを通じて学べることはいくらでもある。指導者はグラウンドで選手を鍛えつつ、それら内面の充実につながる事柄にも目を向けなければならない。サッカーでしか学べないことをできるだけ多く授けることだ。

サッカーは人間の本質をあぶり出す。ある選手が目覚ましい成長を遂げたとすれば、そこにつながった要素がふだんの行動に表れる。単にプレーを称賛するだけではなく、起因する人間的な成長を見つけ出し、選手に気づかせてあげるといい。

1968年のメキシコオリンピック、私はチームメイトの素晴らしい活躍により、銅メダルを獲得できた。あるとき「オリンピックのメダルをどう評価しますか?」と訊かれ、「メダルを獲るまでのあらゆるプロセスが人生に役立った」と答えている。

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