丈夫な体をつくるには!? 子どもの成長期に大切な〝骨づくり〟を学ぼう!!【後編】
2013年11月24日
コラム栄養の取り組みは子どもの心を骨太に
加えて、少年期に骨づくりをするための栄養に取り組むことは、将来大人になってからの骨粗しょう症や疲労骨折の予防にもなります。最大骨量(ピークボーンマス)をご存知でしょうか。成人期における骨量のピークのことです。とても先の話になりますが、子どもたちが高齢になったときの骨そしょう症を未然に防ぐには、この最大骨量をできるだけ高くなるようにすることが重要です。
ところが、少年期から青年期にかけて、欠食や偏食など食生活が乱れていたり、過度な運動が継続すると、最大骨量が低くなってしまうことがあります。おやつにスナック菓子ばかりを食べているのもいけません。加工食品に含まれるリンという添加物の働きで、カルシウムの吸収がさまたげられてしまいます。加えて、試合の合間に「疲れているときは甘いものを」と菓子パンなどを与えるのもよくありません。砂糖の成分が骨形成に大切なビタミンB群の消耗を進めてしまうからです。プロテインに砂糖を入れるのもお勧めできません。
また、栄養の取り組みは子どもの心も骨太にします。パフォーマンスの向上に即座につながるわけではありませんが、継続することでアスリートとしての自覚が芽生えます。自分の体は自分でつくることで「自分は取り組んでいる」という自信や自尊心につながるのです。
プロフィール
虎石真弥(とらいし・まみ)
1975年生まれ。管理栄養士。専修大学アメリカンフットボール部トレーナーを務めた際にスポーツ栄養に興味を持つ。卒業後に香川栄養専門学校栄養専門過程栄養士科へ。女子栄養大学大学院後期博士課程栄養学研究科栄養学専攻修了後、現在は慶應義塾大学大学院博士後期課程健康マネジメント研究科スポーツマネジメント専攻。帝京大学ラグビー部、東洋大学陸上部長距離ブロックを担当。2校の躍進を支えたスポーツ栄養士として数々のメディアにも取りあげられた。財団法人日本スケート連盟ショートトラック科学スタッフも担当するなど精力的に活動している。
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