高校サッカー心を揺さぶる物語 「いつも親父がいてくれた」
2014年01月10日
インタビュー開会式の日にかかってきた緊急電話
迎えた12月30日、選手権開会式。
僕はチームのみんなと国立競技場で入場行進をした。自分の手でつかみ取ったユニフォームを身につけての行進に気分は高揚した。
いよいよ戦いが始まる。この場所でサッカーがしたい。スタメンに入ってプレーしたい。
強くそう思った。
開会式が終わり宿舎で明日の初戦に備えていると、突然僕の携帯電話が鳴り出した。
叔父からだった。
「今すぐ病院に来い! 今夜が峠になるかもしれない」
僕はこういう連絡をもらったら慌てふためくかと思っていたけど、意外にも冷静だった。
「いや、病院には行かない。俺、親父と約束したんだ。だから行かない」
大会に入る前、僕は親父に「選手権に入ったら、チームのために戦おうと思っている。だから、たとえそのとき死んでも会いに行けないからな」と伝えていた。
親父はジッと僕を見つめ、「別に来る必要はねえ。お前が努力して勝ちとったんだ。試合に出ることを、チームのことを、優先しろ」と返してきた。
もちろん僕は25番目の選手。試合出場は難しいかもしれない。
だけどチームをサポートすることはできるし、もしたった1パーセントでも試合に出られる可能性があるなら、それに賭けたいと思った。
僕はチームの全体ミーティングに参加した。
ミーティングが終わった後、僕は角谷監督に相談した。
「明日の試合で胸や肩につける、黒い喪章のようなものはありますか?」
「どうした? お前、もしかして……」
「実はもうすぐ親父は死んでしまうかもしれないんです。もし死んだら、僕だけでも喪章をつけたいんです」
「お前、自分が何を言っているのかわかっているのか!? 今すぐ一緒に病院に行くぞ!」
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